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自動車業界の今後はどうなる?現状の課題と10年後を予測!

「自動車業界の今後はどうなるの?」「自動車業界で活躍できるのはどんな人?」
自動車業界のお仕事に興味がある方の中には、このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

自動車業界は、近年販売台数が減少傾向にあります。また人々の車に対する価値観やデジタル化への対応など、新たなフェーズに入っている点も見逃せません。

本記事では、自動車業界の現状と課題について解説します。今後のトレンドや自動車業界で活躍できる人についても紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

自動車業界の今後は?現状と5つの課題


自動車業界の現状と課題として挙げられているのは、以下の5つです。
 
●   販売台数が減少傾向にある
●   半導体が不足している
●   需要が減少している
●   人手が不足している
●   デジタル化に対応する必要がある
 
それぞれ具体的に解説します。

販売台数が減少傾向にある

自動車の製造・販売台数は年々減少傾向にあります。2023年の四輪車生産台数は、前年から14.8%増加して899万9千台でした。5年ぶりに増加しましたが、前年の2022年は783万5千台、5年前である2018年から2023年まで下がり続けていた点を考えると減少傾向にあるといえます。
 
販売台数が減少している理由は、半導体不足や部品の価格高騰です。製造に必要な部品が手に入らない、仕入額が高いため、販売台数の減少につながっています。
 
2023年は販売台数こそ増えましたが、1年間だけでは増加傾向とは判断できないので、来年以降のデータを注視して見ていく必要があります。
 
参考:一般社団法人 日本自動車工業会

半導体が不足している

半導体とは、電気を通す「導体」と電気を通さない「絶縁体」の中間の性質を持ちあわせる物質で、自動車製造に欠かせない部品です。しかし近年急速に進んでいるデジタル化により、自動車業界以外でも半導体の需要が高まっているため、世界的に不足しています。
 
需要に対して供給がおいついていない理由は、半導体工場の不足や世界情勢の悪化などです。半導体がないと自動車を製造できないため、結果的に販売台数が減少しています。

【あわせて読みたい!】日本の半導体は今後復活の兆しが見えている!市場や主要各国の動向を徹底解説

需要が減少している

人々の価値観の変化により、自動車に対する考え方・需要が変化している点も原因です。需要減少の主な理由としては、以下が挙げられます。
 
●   ガソリン代の高騰
●   保険料や駐車場代の高騰
●   カーシェアリングやレンタルサービスの普及
近年の世界情勢の悪化により、ガソリン代が高騰しています。全体的な物価高により維持費として必要な保険料や駐車場代も上がっているため、経済的に車を持つのが難しくなっているのが現状です。

また最近はカーシェアリングやレンタルサービスが普及しています。特に都会は車の維持費が高く、電車やバスなどの公共交通機関が充実しているため、必要なときにカーシェアリングなどを利用すれば問題ないと考える人もいるでしょう。
 
車を持たない人が増えた結果、販売台数の減少につながっています。

人手が不足している

少子高齢化や若者の自動車への興味のなさなどから、業界で働く人は減少傾向にあります。
 
国土交通省のデータによると、自動車整備事業の従業員数と整備要員数は直近10年でほぼ横ばいです。しかし整備工場のアンケートでは「自動車整備士が不足している」「やや不足している」と答えた割合が約5割でした。
 
また厚生労働省のデータによると、自動車整備士の平均年齢は40.2歳と高齢です。若い人材が育たないと、将来的に自動車を製造する人がいなくなってしまいます。自動車整備学校への入学者数を見てみると、平成15年は12,394人だったのに対し平成30年は6,452人に減っています。
 
自動車業界は年々人手が減っているため、この状態が続くとますます販売数は減少するでしょう。
 
参照:国土交通省自動車局|自動車整備分野における外国人材の受入れ
厚生労働省「jobtag」|自動車整備士

デジタル化に対応する必要がある

近年普及が進むデジタル化は、自動車業界にも影響しています。例えばデジタルキーや自動運転サービスなどが挙げられ、徐々に導入車も増加傾向にあります。
 
しかし車載ソフトウェアの需要の高まりに対し、搭載や整備が追いついていない部分があるのが現状です。自動車がデジタル化に対応するには、ソフトウェアやシステムに精通した人材の導入が必要不可欠です。
 
今後は自動車の知識だけでなく、デジタル関連のスキルを持った人材を積極的に採用する姿勢が求められます。

【あわせて読みたい!】自動車エンジニアとは?仕事内容や年収、必要な資格について解説
 

自動車業界の今後のトレンド「CASE」とは


自動車業界の今後のトレンドとして挙げられるのが「CASE」です。「CASE」は以下の頭文字を取った造語で、今後の自動車業界の発展には欠かせない要素と言われています。
 
●   Connected (コネクテッド)
●   Autonomous (自動運転)
●   Shared (シェアリング)
●   Electric (電動化)  

Connected (コネクテッド)

Connected (コネクテッド)とは、自動車の通信機能を指します。通信機器やセンサーを搭載し、自動車同士や外部サービスなどとの連携が可能です。
 
Connected (コネクテッド)の普及により、道路の混雑状況や緊急時の通報、盗難車の追跡などができるようになります。
 
Connected (コネクテッド)は、私たちのカーライフの利便性と安全性を守るために必要な機能です。

Autonomous (自動運転)

Autonomous (自動運転)は、人が運転しなくても自動車が自走してくれる機能です。
 
自動運転が普及すれば長距離運転の負担が減ります。またアクセルとブレーキの踏み間違いなどがなくなるため、交通事故の防止にもつながるでしょう。
 
現在簡単な自動運転技術を搭載している車も販売されていますが、さらに高度な運転技術の実用化を目指して、日々研究・開発が進んでいます。
 
自動運転は国際基準でレベル0からレベル5までの6段階に分類されており、レベル5を搭載した自動車の実現には、まだ時間がかかるとされています。

Shared (シェアリング)

Shared (シェアリング)とは、個々人で車を持つのではなく、1つの車を複数人で共有して使用するものです。
 
Shared (シェアリング)がトレンドに上がっている理由として、自動車への価値観の変化が挙げられます。昔は一家に1台が当たり前でしたが、近年の物価高騰により自動車の購入、維持が難しい家庭も増えてきました。また都心は公共交通機関が充実しているため、車がなくても生活に困りません。
 
Shared (シェアリング)は、特に自動車の維持費が高い都心で必要なときに車を利用できるコストパフォーマンスの良いサービスとして注目を集めています。今後も都心を中心に、シェアリングサービスは普及していくでしょう。

Electric (電動化)

Electric (電動化)は、自動車を動かすために欠かせないガソリンやディーゼルエンジンを、電気モーターに変更するものです。
 
Electric (電動化)の理由は、地球温暖化による環境問題を打破するためです。ガソリンの排気よりも電気のほうが環境に優しく、今後電気自動車の開発・製造は増えていくでしょう。
 
しかし充電場所の確保など、課題も多く残されています。今後ガソリン車から電気自動車へのシフトを見越して、課題を1つずつ解消していくことが重要です。

今後の自動車業界で求められる人物


自動車業界は変革期を迎えており、従来とは異なる人材が求められています。今後の自動車業界で求められる人物像の特徴は、以下の3つです。
 
●   自動車に興味がある
●   最新技術・トレンドに興味がある
●   チームで協力して仕事を進められる 
自動車業界への転職をご検討の方は、ぜひ確認してみてください。

自動車に興味がある

変化の激しい自動車業界で働くには、大前提として自動車が好きであることが重要です。車が好きでないと、目まぐるしく変わる業界で働き続けるのがだんだんとしんどくなってしまいます。
 
部品の組立や生産管理など、さまざまなプロセスを楽しめる人が向いています。

最新技術・トレンドに興味がある

自動車業界は今後、自動運転や電動化などに対応しなければなりません。
 
そのため最新技術やトレンドに興味を持ち、いち早く実装できる人が求められます。特にソフトウェア関連の知識技術を持っていると重宝されるでしょう。
 
今後の自動車業界で働くなら、トレンドに敏感で市場のニーズをキャッチできるかが重要です。

チームで協力して仕事を進められる

自動車は多くのプロセスを経て1台の車が完成します。そのため各部署と連携して仕事を進められる人かどうかが大切です。
 
「報連相をきちんと行う」「相手を不快にさせないコミュニケーションを取れる」など、チームで仕事をしているんだという意識を持って業務を進められる人が求められます。

自動車業界の今後についてよくある質問


自動車業界の今後についてよくある質問に回答します。 

世界の自動車産業の今後はどうなりますか?

自動車に欠かせない半導体は世界中で不足しているため、今後もしばらくは製造・販売数は減少すると予想されます。
 
また自動運転や電動化は世界規模の課題・トレンドです。したがって今後は新機能を搭載した自動車の開発・製造が進むでしょう。
 
自動車は私たちの生活に欠かせないため完全に仕事がなくなるとは考えにくいですが、新たな取り組みが求められます。

車業界は縮小していますか?

製造・販売数を見ると縮小傾向にあります。
 
ただし2023年は5年ぶりに増加したため、来年以降のデータを見てから判断するのが賢明です。

自動車産業で第一位はどこですか?

イギリスの調査会社「JATOダイナミクス」の発表によると、2023年の世界の車名別新車販売台数第1位は、アメリカのメーカー「テスラ」の電気自動車「モデルY」でした。
 
2位は日本のメーカーであるトヨタ自動車の多目的スポーツ車(SUV)「RAV4」です。
 
電気自動車が首位になるのは初めてのことで、ランキングからも電気自動車の需要増加が見て取れます。

まとめ

自動車業界は大きな変革期を迎えています。新車の販売台数は減少傾向にありますが、自動運転や電動化など新たな機能を搭載した車のニーズも高まっているからです。業界全体を回復していくには、迅速な対応が求められます。
 
今後の自動車業界で活躍するには自動車への興味に加え、システム関連のスキルが必要不可欠です。
 
ワールドインテックのテクノ事業部は、デジタル化でさまざまな製品を支えています。自動車業界にも携われるため、興味をお持ちの方はぜひ入社をご検討ください。

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