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メーカー研究職の仕事内容!活躍できる業界や向いている人の特徴も解説

「メーカー研究職はどのような仕事をするの?
「メーカー研究職に向いている人を知りたい」
 
このような疑問をお持ちではないでしょうか。
 
メーカー研究職は、企業の研究開発部門で新製品や新技術の開発、既存製品の改良などのために実験や調査・分析を行う仕事です。
 
本記事ではメーカー研究職の具体的な仕事内容や、活躍できる業界について解説します。また働くメリット・デメリットや向いている人の特徴も紹介するので、ぜひ最後までお読みください。

目次

メーカー研究職とは

メーカー研究職とは
メーカー研究職とは、企業の研究開発部門で新製品や新技術の開発、既存製品の改良などのために実験や調査・分析を行う仕事です。研究を通じて製品や技術を生み出し、企業の売上に貢献するのが最大の役割です。
 
メーカー研究職の具体的な仕事内容は、以下の3つに分けられます。

  • 基礎研究:新たな理論や現象を探求する研究
  • 応用研究:既存の知見を実用化に結びつける研究
  • 開発研究:製品化や市場投入を目指すための研究

研究職の就職先はメーカーだけでなく大学や公的機関などもありますが、両者の研究目的は大きく異なります。メーカー研究職は「企業の利益や社会のニーズに直結した研究」が主な目的です。一方大学や公的機関では、学術的な発見や理論の構築などが求められます。
 
メーカー研究職はよりビジネス的な視点を持ち、決められた期間内で成果を挙げて製品や技術として事業化するのが重要です。企業の方針や経営判断により研究テーマが変更・中止される場合もあるため、実用性やスピードも重視されます。
 
メーカー研究職は専門性を活かしながら、企業の成長や社会貢献を目指す実践的な研究職です。

メーカー研究職として活躍できる業界5選


メーカー研究職として活躍できる業界を5つ紹介します。

  • 自動車業界
  • 製薬業界
  • 化学業界
  • 食品業界
  • 日用品製造業界

それぞれの業界の特徴を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

自動車業界

自動車業界は、乗用車やバイク、トラックなどさまざまな車両の開発・製造を行う業界です。グローバルに展開する大手自動車メーカーから専門性の高い部品メーカーまで幅広い企業が存在し、日々新しい技術や製品の開発が進められています。
 
メーカー研究職として自動車業界に就職する場合は、主に以下の仕事に携われます。

  • エンジンやモーター、車体構造などの基礎研究や応用研究
  • 新素材の開発、燃費向上や安全性能の向上など次世代技術に関わる研究

また実験やデータ収集、品質検証など、開発プロセス全体に関われる点が特徴です。
 
自動車業界の研究職は、技術開発だけでなく社会ニーズや環境規制に応じた新技術の創出、グローバル市場を見据えた製品開発にも貢献できる点が大きな魅力です。

製薬業界

製薬業界は、人々の健康や生命に直結する医薬品の研究・開発・製造を担います。新薬開発は企業の将来を左右するため、世界中の製薬会社が最先端の科学技術を駆使して新しい治療薬の創出に取り組んでいるのが現状です。
 
メーカー研究職として製薬業界に就職する場合は、主に「基礎研究」と「応用研究」の両面から関わります。
 
基礎研究は、病気の原因や新しい薬効成分の発見、作用メカニズムの解明などが中心です。応用研究は、基礎研究で得られた知見をもとに有効な新規化合物を探索し、実験や解析を重ねて新薬候補を見つけ出します。
 
その後、動物や細胞を使った非臨床試験で安全性や効果を検証し、臨床試験(治験)へと進みます。
 
製薬業界の研究職は、化合物の探索や薬理評価、薬物動態の解析など幅広い点が特徴です。またデータを解析し研究成果を社内外で発表する機会も多くあります。
 
製薬業界の研究職は、長期間にわたる地道な実験やデータ解析が求められるため、根気強く仕事を行わなければなりません。しかし大変な分社会貢献性が高いため、大きなやりがいを感じられるでしょう。

【関連記事】製薬会社の研究職になるには?就職するために求められるスキルや平均年収を解説

化学業界

化学業界は、プラスチックや合成繊維、化粧品などさまざまな素材や製品を生み出す基盤産業です。
 
化学業界で研究職として働く場合、新材料や化学プロセスの発見、既存製品の改良など、幅広いテーマに取り組めます。基礎研究では新しい化合物や反応メカニズムの解明、応用研究では新素材や機能性製品の開発、プロセス改善などに携われるでしょう。
 
またIoT(モノのインターネット)やAI、最新技術を活用した生産性向上や品質管理など、社会課題の解決に貢献できる分野にも関われます。
 
化学業界の研究職は、長期的な視点で成果を追求する根気や、チームで協力しながら新しい価値を生み出す力が求められます。そのため粘り強く最後までやり遂げる力が必要です。

【関連記事】化学系の研究職とはどんな仕事?主な就職先や年収、一日の動きを紹介

食品業界

食品業界は、私たちの生活に欠かせない食品や飲料の開発・製造を担う業界です。食品業界の研究職は「美味しさ」と「安全性」を両立した商品の研究、開発を担当します。
 
食品業界の研究職の仕事は、主に以下の3つです。

  • 基礎研究
  • 応用研究基
  • 商品開発

基礎研究は、新しい原材料や食品成分など科学的な解明や分析を行い、長期的な商品開発の基盤を築く仕事です。

応用研究では、基礎研究で得られた知見をもとに製品化や生産技術の確立、安全性や品質向上の開発を行います。
 
商品開発職は、市場調査や消費者ニーズの分析から試作、コスト計算、製造方法の確立など、商品が世に出るまでの全工程に関わるのが特徴です。また営業や生産部門とも連携しながら、消費者の期待に応える製品づくりを目指します。
 
近年は健康志向や環境問題への関心が高まっており、健康食品や植物性食品など研究職の活躍の場も広がっています。研究成果が新商品となり人々の豊かな生活に貢献できるため、やりがいの大きい仕事です。

【関連記事】食品メーカーの研究職になるには?仕事内容や年収、必要なスキルなど就職するコツを解説

日用品製造業界

日用品製造業界は、洗剤やシャンプー、トイレタリー製品など、日々の生活に欠かせない消費財を開発・生産しています。
 
消費者が身近に感じる製品が多く、ニーズやトレンドの変化が非常に速いため、常に新商品や改良品が市場に反映される点が特徴です。
 
日用品製造業界に研究職として就職する場合、主に「基礎研究」と「応用研究」の2分野に携わります。
 
基礎研究では、新素材の開発や成分の機能解明、安全性評価など、製品開発の基盤となるテーマに取り組みます。応用研究では、消費者の声や市場調査をもとに、既存商品の改良や新商品の開発、量産化に向けた技術検証など、幅広い業務を担うのが特徴です。
 
また日用品製造業界の研究職は、マーケティング部門やデザイナーなどと密接に連携しながら消費者ニーズに合致した商品をスピーディーに開発する力が求められます。
 
自分が開発に携わった製品が店頭に並び、消費者の手に届く瞬間の達成感は、日用品製造業界の研究職ならではの大きな魅力です。

メーカー研究職として働くメリット・デメリット

メーカー研究職として働くメリット・デメリット
メーカー研究職として働くメリット・デメリットは、以下のとおりです。
 
【メリット】

  • 需要が高いため雇用が安定している
  • 社会的貢献度が高くやりがいを感じられる

メーカー研究職は、自動車や製薬、食品など私たちの生活を支える業界で新技術や製品の開発を行うため、需要が高く雇用が安定している傾向にあります。
 
しかし近年は大手メーカーでもリストラや事業再編が行われており「大手だから安定」とはいえません。したがって就職を考える際は、企業研究や業界動向の把握が重要です。
 
また自分の研究成果が新製品や社会課題の解決につながるため、社会的貢献を実感しやすく、大きなやりがいを感じられるでしょう。

【デメリット】

  • 成果や実績を求められる
  • 他業種への転職はしにくい

メーカー研究職の仕事は企業経営や売上に直結するため、研究成果や実績が厳しく問われます。期待された結果が出なければ、プロジェクトの中止や配置転換などもあり、大学や公的機関の研究職よりも成果主義が強い傾向にあります。
 
また特定分野の専門性を深める仕事のため、他業種や異分野への転職はしにくいです。研究職で培ったスキルは他職種で活かしにくく、キャリアチェンジを考えるなら工夫や準備が求められます。
 
メーカー研究職のメリット・デメリットは以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。

【関連記事】研究職はどんな仕事?就職先や働く魅力・就職を有利に進めるポイントも解説

メーカー研究職に向いている人の特徴5選


メーカー研究職に向いている人の特徴は、以下の5つです。

  • 探究心がある人
  • 粘り強く物事に取り組める人
  • 失敗を恐れない人
  • コミュニケーション力がある人
  • ビジネス的な視点を持てる人

自分に当てはまるかどうか、ぜひ確認してみてください。

探究心がある人

探究心とは、未知の現象や新しい知識に対して強い興味や疑問を持ち「なぜこうなるのか」「どうすれば解決できるのか」など事象を根本から突き詰めて考え続ける姿勢を指します。
 
研究職の現場では、まだ明らかになっていない課題や複雑な問題に日々直面します。課題や難題にぶつかっても納得いくまで本質を追求し続けられる人は、研究開発で大きな成果を上げやすいです。
 
また探究心が強い人は、新しい知識や技術も積極的に吸収できるため、失敗や壁にぶつかったときも諦めずにさまざまなアプローチを試そうとします。
 
「物事を深く掘り下げる力」「新しいことに挑戦し続ける姿勢」は、メーカー研究職として長く活躍するためには欠かせない資質です。

粘り強く物事に取り組める人

研究開発は成果が出るまでに長い時間を要し、内容によっては数年かかる場合もあります。実験や検証を繰り返しても思うような結果が得られない、予想外のトラブルに直面する場面も多く、最後まで諦めずに根気よく研究を続ける姿勢が求められます。
 
そのため粘り強く物事に取り組めるかどうかは、重要なポイントです。また失敗から学びを得て改善を重ねる姿勢や、地道な作業をコツコツ積み重ねる力も必要です。
 
粘り強さがあれば、難しい課題を乗り越えたり新しい発見につなげたりでき、研究成果を挙げられるでしょう。

失敗を恐れない人

研究課程では実験や検証で思い通りの結果が得られず、何度も失敗を繰り返すことがよくあります。
 
失敗して落ち込むのではなく「なぜ上手くいかなかったのか」「次はどうすれば成功するのか」と前向きに考え、次の挑戦につなげられる人は、研究で成果を上げやすいです。
 
失敗は新しい発見や知見を得るチャンスです。また原因を探る過程で、思わぬ成果につながる可能性もあります。失敗を恐れずポジティブに受け止めて気持ちを切り替えられる人は、長期的な視点で研究に取り組み、最終的に大きな成果を生み出せるでしょう。

コミュニケーション力がある人

研究職は黙々と実験や分析を行うイメージがある人もいるでしょう。しかし実際はチームへの情報共有や他部署、外部パートナーとの連携など、さまざまな場面でコミュニケーションが求められます。
 
特に企業の研究職は、プロジェクトを進める課程でさまざまなメンバーと協力していかなければなりません。また研究成果を分かりやすくまとめて報告したり専門外の人にわかりやすく説明したりする力も必要です。
 
自分の考えを的確に伝えて相手の意見を柔軟に受け入れる姿勢は、結果的にチーム全体のパフォーマンス向上や新しいアイデアの創出につながります。

ビジネス的な視点を持てる人

メーカー研究職として働くなら、ビジネス的な視点が重要です。メーカー研究職は新しい知識や技術を追求するだけでなく、どのように製品やサービスを企業の利益や競争力向上につなげるかを常に意識する必要があります。
 
例えば研究は最終的にどのような市場価値があるのか、競合他社との差別化ポイントは何か、といった観点から研究テーマやアプローチを考えられる人は、企業にとって非常に貴重な存在です。またマーケティングや製造、営業など他部門と連携しながら事業化を見据えて動く力が求められます。
 
ビジネス的な視点を持てる人は、技術だけでなく事業や社会全体を俯瞰して研究成果を最大限に活かせるため、メーカー研究職として大きな成果を上げやすいです。

メーカー研究職に関するよくある質問

メーカー研究職に関するよくある質問
メーカー研究職に関するよくある質問に回答します。

メーカー研究職の年収は?

メーカー研究職の年収は、業界や企業規模、職種によって幅がありますが、全体的に日本の平均年収と比べて高水準です。
 
厚生労働省のデータによると、研究職の平均年収は740万です。日本の平均年収である約460万と比較すると高収入と言えます。
 
ただし企業によって大きく異なる可能性が高いため、求人をよく確認しましょう。

【関連記事】研究職の年収は1000万超えできる?実態や到達するためのポイントを解説

メーカー研究職になるために資格は必要?

メーカー研究職は原則特別な資格は不要です。しかし実際の採用現場では「修士号」や「博士号」といった大学院での学位取得が応募条件として定められているケースが非常に多いです。
 
特に修士課程修了以上が前提の求人が多いため、メーカー研究職を目指すなら、大学院には進んでおきましょう。
 
またメーカーや業界によっては薬剤師や技術士、危険物取扱者など、特有の資格が評価される場合もあります。たとえば製薬業界では、薬剤師資格が歓迎されるでしょう。
 
自分が進みたい業界や分野に応じて有利になる資格を取得しておくと、就職活動をスムーズに進められます。

メーカー研究職はやめとけって本当?

「メーカー研究職はやめとけ」と言われる理由には、主に以下のようなものがあります。

  • 就職するのが難しい
  • キャリアパスやプランが限られる
  • 残業が多い

メーカー研究職は専門性が高く採用枠が少ないため、就職自体が狭き門です。特に大学院修了(修士・博士)が事実上の条件となる場合が多いです。
 
また研究職で身につくスキルや経験は専門性が高く、他業種への転職やキャリアチェンジは難しい傾向にあります。納期やプロジェクトが忙しい時期は残業も多くなりがちです。
 
大変なことも多い仕事ですが、研究職ならではのやりがいや安定性、社会的貢献度の高さに満足感を感じている人もいます。
 
自分に合った働き方やキャリアプランを考える際は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
 
【関連記事】研究職はやめとけと言われる理由とは?研究職がおすすめの理由6つ

メーカー研究職の転職難易度は?

メーカー研究職の転職難易度は、一般的に高いです。理由としては専門性や研究経験が強く求められる、求人数が少なく人気が高い点が挙げられます。
 
同分野での実務経験がある人は有利ですが、未経験者の転職ハードルは高いでしょう。また研究職は離職率が低く募集自体が少ないため、競争倍率も高くなりがちです。
 
転職を目指す場合は、十分な準備と戦略が必要不可欠です。

【関連記事】研究職の転職が難しい理由は?おすすめの転職先9選と未経験業界に転職するコツ

まとめ

メーカー研究職は、企業の研究開発部門で新製品や新技術の開発、既存製品の改良などを担い、社会や産業の発展に大きく貢献できるやりがいのある仕事です。
 
専門性が高く比較的雇用も安定しているため、長く働きやすい点も魅力といえます。一方で成果主義やキャリアの選択肢の狭さ、残業の多さなどの課題もあります。
 
メーカー研究職を目指す人は、自身の適性やキャリアプランをよく考え、業界や企業研究をきちんと行うのが大切です。
 
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