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派遣として研究職で働くのはアリ?メリット・デメリットについて徹底解説

「派遣の研究職はどのような仕事をするの?」
「派遣の研究職に就くための具体的な方法を知りたい」
 
このような疑問をお持ちではないでしょうか。
 
研究職は派遣という働き方が可能で、未経験者でも挑戦しやすい点が魅力です。ただし仕事内容の制限や収入が低いなどのデメリットもあるため、事前に職場や仕事内容を確認するのが大切です。
 
本記事では、研究職派遣としてキャリアをスタートできる具体的な方法を解説します。研究職派遣として働くメリットや注意点も解説していますので、興味をお持ちの方はぜひ最後までお読みください。

目次

研究職は派遣でも働けるの?


結論から言うと、研究職は派遣でも働けます。
 
正社員の研究職は、博士号や修士号など大学院で必要な課程を終了した人しか得られない学位と専門性が求められるだけでなく、募集枠も非常に少ないため、就職のハードルが高いのが現実です。
 
一方で派遣は学歴や専門性に関わらず、理系の基礎知識や実験経験などがあれば応募できる可能性があります。
 
派遣の研究職は、正社員研究者の補助やデータ整理、実験のサポートなどが中心です。ただし職場や保有スキルによっては、より専門的な業務を任される場合もあります。また派遣からスタートして実務経験を積んでスキルを磨けば、正社員登用を目指せるでしょう。
 
派遣は未経験や異業種からでも挑戦できる可能性が高いため、選択肢の一つとして考えてみてください。
 

派遣で研究職に就く場合の仕事内容


派遣として研究職で働く場合の仕事内容は、主に以下のとおりです。

仕事名

仕事内容

具体例

研究補助

・実験器具の準備・洗浄、試薬調整 ・サンプル作成、実験データの計測・記録 ・研究者の指示による作業

洗浄・滅菌・前処理、データ入力など

実験・分析

・計画に沿った実験の実施 ・分析機器(HPLC、LC/MS、GC等)を用いた測定・分析、物性試験、微生物・細胞実験

化学・バイオ・食品・医薬品分野で多い

データ解析

・実験データの集計・解析 ・グラフ作成 ・考察・仮説検証

Excelや専用ソフトでの分析

品質管理・保証

・製品や試作品の品質検査 ・品質基準のチェック ・検査結果の記録・報告

食品・医薬品・化学業界で重要

報告書・資料作成

・実験・研究の経緯や結果をまとめた報告書・論文・申請書類の作成 ・データの整理・管理

研究成果や業務の進捗報告

技能者業務

・研究者からの指示に基づく専門的な作業 ・データ分析や研究室内での作業全般

スキル・経験により範囲が広がる

研究計画・開発

・研究計画の立案・実施 ・技術開発や新製品開発のサポート ・プロジェクト管理

プロジェクトや派遣先により担当範囲が異なる


仕事内容はあくまでも一例で、保有スキルや適正などによって任される業務は異なります。また職場によっては正社員と同じようにコア業務に就ける場合もあるため、求人や募集要項をよく確認しましょう。

派遣の研究職として働くメリット4つ


派遣研究職として働くメリットは、以下の4つです。

  • 未経験でも研究職に挑戦できる可能性がある
  • さまざまなプロジェクトに関われる
  • 勤務地や勤務形態を選びやすい
  • 成果や勤務態度次第で正社員になれる可能性がある

1つずつ解説します。

未経験でも研究職に挑戦できる可能性がある

派遣なら、未経験からでも研究職に挑戦できる可能性があります。
 
派遣の研究職は学歴や実務経験を必須としない場合が多く、正社員と比べて応募のハードルが低いのが特徴です。また若者や未経験者を積極的に募集している企業もあります。
 
派遣研究職の主な業務は、研究補助やデータ計測、分析など専門的な知識や経験が浅くても始めやすいものであるため、未経験者でも安心して取り組めるでしょう。研修制度が整っている派遣会社を選べば、実務を行いながら専門知識を身につけられます。
 
未経験でも挑戦できるのは、大きなチャンスです。スキルと実務経験を積めば、ゆくゆくは正社員研究者としての活躍も可能なので、研究職に興味がある方は積極的にチャレンジしてみる価値があります。

さまざまなプロジェクトに関われる

さまざまなプロジェクトに関われるのは、派遣ならではのメリットです。労働派遣法では「同一部署で働けるのは3年まで」と定められています。基本的には3年ごとに部署を移動するため、さまざまな分野の研究に関われます。
 
正社員は同じ部署に長年在籍するケースが多く、特定分野の専門性しか身につかない可能性があります。
 
一方派遣は、研究の基礎知識を持ちながらさまざまな分野を経験できるため、将来的なキャリアアップや専門性の向上にもつながる点が魅力です。また自分の適性や興味のある分野も見つけやすいでしょう。

勤務地や勤務形態を選びやすい

派遣は正社員と比較すると、勤務地や勤務形態を自分の希望に合わせて選びやすい傾向にあります。
 
正社員は、基本的に会社が定めている就業時間の8時間×週5日勤務しなければなりません。また全国転勤の会社の場合は、自分で勤務地を選べない可能性もあります。
 
しかし派遣なら、ライフスタイルに合わせて勤務時間や勤務地を選びやすいです。例えば「自宅から徒歩で通える場所が良い」「子どもが小さいので週3日だけ勤務したい」などの希望も、派遣なら実現できるでしょう。
 
派遣はライフスタイルやワークライフバランスを重視したい人にとって、魅力的な働き方です。

成果や勤務態度次第で正社員になれる可能性がある

派遣として入社した場合でも、成果や勤務態度によっては正社員になれる可能性があります。
 
多くの企業では、派遣社員の実績や職場での貢献度を評価し、一定期間の勤務後に直接雇用へ切り替える「正社員転換制度」を導入中です。厚生労働省の調査によると、正社員転換制度を用意している企業のうち約67%で正社員登用の実績があるとのデータが出ています。
 
また派遣期間中に積極的にスキルや知識を身につけて、研究補助やデータ分析などの業務で成果を上げ、派遣先企業から高く評価される人もいます。
 
努力次第で将来正社員として働ける可能性は十分に考えられるため、正社員を目指している人は派遣からスタートし、スキルを磨いていきましょう。
 
参照:厚生労働省「令和2年有期労働契約に関する実態調査(事業所調査)」
 

派遣の研究職に就職するデメリット3つ


派遣として研究職に就職する場合は、一定のデメリットも存在します。

  • 本質的な研究には関われない可能性がある
  • 正社員と比較すると収入が少ない可能性がある
  • 雇用が安定しない可能性がある

メリットだけでなくデメリットも理解したうえで、派遣として働くかを検討しましょう。

本質的な研究には関われない可能性がある

派遣研究職は、本質的な研究には関われない可能性があります。派遣社員は、研究補助やデータ収集、実験器具の準備などサポート業務が一般的です。そのため研究の中心である企画立案や、新技術の開発のようなコア業務には携われないケースが考えられます。
 
しかし派遣研究職の仕事内容は、職場によって異なります。例えばワールドインテックのRD事業部は、派遣でもコア業務に携われるため、専門性を活かした本格的な研究にチャレンジできる点が魅力です。
 
派遣から研究職のキャリアをスタートする場合は、どのような業務に携われるかを事前に確認し、自分の希望に合った派遣会社や求人を選びましょう。

正社員と比較すると収入が少ない可能性がある

派遣研究職は、正社員と比較すると収入が少ない傾向があります。厚生労働省などが発表している正社員と派遣社員の給与は、以下のとおりです。

  • 正社員研究職(バイオテクノロジー研究者)の平均年収:740.2万円(※1)
  • 派遣の年収相場:290万円~360万円(正社員型派遣かつ新卒の場合)(※2)

数字だけ見ると、大きな差に感じるでしょう。実は新卒である20代前半は正社員と派遣でスキルの違いはほぼないため、給与に大きな差は出にくいです。働き始めてからの業務内容などによって、徐々に差が開く可能性はあります。
 
また正社員は、管理職への昇進によって給与が上がりやすいです。しかし管理職は、研究業務ではなくマネジメントや事務作業が増える可能性があるため、研究者としてのキャリアアップは難しくなります。
 
正社員のほうが将来的な給与は高い傾向にありますが、研究そのものに関われる機会が減ります。「研究現場でスキルを高めたい」「研究に専念したい」という人は、派遣のほうが向いているでしょう。
 
参照:(※1)job tag(厚生労働省職業情報提供サイト)
(※2)Acaric|理系学生の登録数・利用率No.1!大学院生&理系学生に特化した就活サイト

雇用が安定しない可能性がある

正社員は就業規則を破ったり会社が倒産したりしない限り解雇されないため、安定した雇用が見込めます。一方派遣は「同一事業所での勤務は原則3年」というルールがあります。
 
特に登録型派遣の場合は、派遣会社との雇用契約は派遣期間中のみ有効です。そのため契約期間の終了後は、次の仕事を自分で探さなければなりません。求職中は収入が途絶えるため、生活に不安を感じやすいです。
 
また派遣の給与は、時給制が多いです。時給は実働分しか給与がもらえず、病気やケガで働けないときや、ゴールデンウィーク・年末年始などの長期休暇中は収入が減ります。
 
ただし無期雇用派遣や紹介予定派遣など、雇用の安定性を高める働き方も存在するため、将来的なキャリアや働き方の希望に合わせて派遣の種類や雇用形態を選ぶのが重要です。
 

派遣の研究職として安定的に働くためのポイント


派遣の研究職として安定的に働くためのポイントは、以下の2つです。

  • 無期雇用派遣・正社員型派遣を選ぶ
  • スキルを磨く・資格を取得する

派遣でも安定した雇用と給与がほしい人は、ぜひ参考にしてみてください。

無期雇用派遣・正社員型派遣を選ぶ

派遣には主に3つの雇用形態があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

派遣の種類

雇用主

雇用期間

特徴

登録型派遣

派遣会社

有期(契約ごと)

・派遣先が決まった期間のみ雇用 ・柔軟な働き方ができるが、契約終了後は無職になることもある

常用型派遣(無期雇用派遣・正社員型派遣)

派遣会社(正社員雇用)

無期

・派遣会社の正社員として雇用される ・派遣先が変わっても雇用が継続するため、安定性・福利厚生が高い

紹介予定派遣

派遣会社→派遣先企業

有期(最長6ヶ月)

・一定期間派遣社員として働いた後、双方合意で派遣先企業の直接雇用(正社員等)を目指す仕組み


安定的に働きたいなら、無期雇用派遣・正社員型派遣を選ぶのがおすすめです。
 
無期雇用派遣・正社員型派遣は、収入や雇用の安定を重視しており長く働きたい人に向いています。派遣会社の社員としての雇用のため、福利厚生が充実しやすい点も魅力です。

スキルを磨く・資格を取得する

派遣の研究職として安定的に働くには、派遣先での業務を通じて専門知識やスキルを継続的に磨き続ける必要があります。
 
日々のルーティンワークだけでなく、積極的に新しい業務やプロジェクトに関わる姿勢を持つと、実践的なスキルが身につきキャリアアップや安定した就業につながるでしょう。
 
また資格取得もアドバンテージとして有効です。例えば食品系なら「管理栄養士」バイオ系であれば「バイオ技術者認定試験」などの関連資格を取得すると専門性を証明でき、転職や昇給時に有利です。
 
会社によっては資格手当が支給される場合もあります。ワールドインテックRD事業部では、対象資格を取得すれば毎月資格手当が支給されるため収入アップが可能です。
 

研究職派遣に関するよくある質問


研究職派遣に関するよくある質問に回答します。

1.派遣研究職の将来性は?

派遣研究職は以下の点で将来性があるといえます。

  • 正社員よりも研究職に就きやすい
  • 多様な経験を積める
  • キャリアアップや正社員登用の道もある

一方で「雇用の安定性」「昇給や出世の難しさ」といった課題もあるため、自分のキャリア設計や希望する働き方に合わせて選択するのがポイントです。

2.派遣で研究職として働くのはやばい?

研究職派遣が「やばい」と言われる背景には、以下が考えられます。

  • 補助的な業務が中心
  • 雇用や収入が不安定
  • キャリア形成の難しさ

しかし派遣という働き方を活かして、多様な経験を積んだり正社員登用を目指したりなど、前向きなキャリア形成の手段として活用している人もいます。
 
派遣=やばいわけではないため、まずは求人や働き方を確認し、検討してみてください。
 

まとめ

研究職の派遣は、未経験者でもチャレンジしやすい働き方です。正社員の研究職は学歴や経験が求められるため、未経験者には難しいです。しかし派遣なら未経験からでも実務経験を積め、将来的に正社員へキャリアアップできる可能性があります。
 
また未経験OKや研修制度が充実している派遣会社を選ぶと、現場で働きながら段階的にスキルアップできます。
 
ワールドインテックのRD事業は、経験や適応に応じた職種への就業、エリア希望や家庭の都合における勤務地・通勤の考慮など働きやすい環境を提供しています。
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