倉庫業務はきつい?仕事内容や魅力、持っていると有利な資格についても紹介!

求人情報誌や求人サイトで、倉庫業務の募集を目にしたことはありませんか?
「どんな仕事をするのかな」「何か資格は必要」など、さまざまな疑問があることでしょう。
どのような仕事をするのか分からなければ、求人に応募することもできませんよね。
これから倉庫業務に挑戦しようと考えている人のために、この記事では、倉庫業務の仕事内容や持っていると有利な資格などを紹介しています。
倉庫業務の魅力や、仕事で大変なこともまとめているので、参考にしてください。
倉庫業務とはどんな仕事?
倉庫業務は、商品の荷受けを行う入庫業務と、出荷を行う出庫業務に分類されます。
どちらの仕事に就くかで担当する仕事も変わります。
それぞれの特徴や仕事内容を詳しく見ていきましょう。
入庫業務
入庫業務は、商品の荷受けや検品、保管場所への荷物の移動が主な仕事です。
基本的には、仕事の種類によって担当が決められているので、すべての業務を覚える必要はありません。
ただ規模が小さな倉庫では、一人がすべての業務を担当するケースもあるでしょう。
荷受けは、商品を運んできたトラックから荷物を下ろすのが仕事です。
商品はパレット積みにされていることが多く、下ろすときはフォークリフトなどの機材を使います。
検品は、入庫された商品の数を確認し、商品に不良品がないかチェックするのが仕事です。
検品が済んだ商品は、指定の場所に運んで保管します。
出庫業務
出庫業務は、商品を出荷できるように準備する仕事で、ピッキング・検品・梱包・荷役といった業務を行います。
入庫業務同様、倉庫の規模によって業務ごとに担当が決まっているのか、どの業務を担当するのかが変わります。
ピッキングは、倉庫に保管してある商品を、リストに従って集める仕事です。
担当者が倉庫内を回って注文ごとに商品を集める摘み取り式と、複数の注文をまとめ、商品ごとに集める種まき方式があります。
ピッキングで集められた商品は、検品作業で不良品の有無や数量を確認してから、発送できるように梱包します。
倉庫の規模によっては、仕分けと梱包の作業を同時に行う場合もあるでしょう。
倉庫業務に必要な資格は?
倉庫業務では、資格がなくてもできる仕事がたくさんあるので、未経験者でも比較的働きやすいでしょう。
ただ中には資格がなければできない仕事があったり、資格があるだけで優遇されたりする場合もあります。
ここでは、倉庫業務を行うときに持っていると役立つ資格の一例を見ていきましょう。
運行管理者
事業用の自動車を安全に運行するために必要な国家資格が運行管理者です。
運行管理者は、主に以下のような業務を行います。
- 運転者の休憩や睡眠施設の管理
- 乗務割表の作成
- 交代要員の配置
- 過積載の防止
- 記録 など
受験資格として、実務経験が1年以上必要。5年以上の実務経験がある場合は、指導講習を受講することで資格を取得できます。
管理職を目指すのであれば、取っておきたい資格の一つです。
フォークリフト運転技能者
倉庫で重い荷物の運搬に欠かせないのがフォークリフトです。フォークリフトを扱うためには、フォークリフト運転技能者という国家資格が必要です。
フォークリフト技能者には、特別教育・技能講習・安全衛生教育の3つに区分されます。
最大荷重が1トン未満のフォークリフトを扱うには特別教育、最大荷重が1トン以上のフォークリフトを扱うには、技能講習をそれぞれ受講して、試験に合格することで資格を取得可能です。
さらに資格を取得してから約5年ごとに、安全に業務を行うための安全衛生教育を受講することが定められています。
【関連記事】フォークリフトの講習内容|資格を持つメリットと取得方法を解説!
倉庫管理主任者
倉庫管理主任者は、倉庫の管理に必要な能力を証明する民間資格です。
倉庫管理主任者は、倉庫業務における火災防止・労務管理・安全作業などを行います。
倉庫業者は、倉庫管理主任者の選任が義務付けられています。
選任要件は以下の通りです。
- 倉庫管理の指導監督的実務経験が2年以上ある者
- 倉庫管理の実務経験が3年以上ある者
- 国土交通大臣の定める倉庫管理に関する講習を修了している者
- 国土交通大臣が第1号から前号までに掲げる者と同等以上の知識及び能力を有すると認める者
資格の取得は講習を受講するだけなので、難易度は低いでしょう。
ロジスティクスオペレーション2級・3級
倉庫内の荷役や梱包、輸送などのオペレーションに関する知識を証明する公的資格です。
物流企業で、輸送・荷役・梱包などを行う作業員を対象としている資格です。
3級の難易度は低く、市販のテキストを使った独学でも合格できるレベルでしょう。
2級になると、難易度が高くなります。
ロジスティクス管理2級・3級
輸送や物流に関する管理業務を行うために公的資格が、ロジスティクス管理です。
資格を持っていることで、ロジスティクスに関する以下の知識があることを証明します。
- 物流の概念と物流管理
- 在庫管理
- 物流システム管理
- 物流コスト管理
- 物流情報システム など
3級の受験資格は、実務経験3年程度、2級は実務経験5年程度が目安となります。
危険物取扱者
ガソリンなどの石油類や金属粉など、燃焼性の高い危険物を扱うために必要なのが危険物取扱者です。
危険物を大量に製造・貯蔵したり、取り扱ったりする場所で管理責任者として働くために必要な資格です。
一定数を超える危険物を取り扱っている場所では、危険物取扱者を置く必要があります。
危険物を扱う倉庫で働く場合は、この資格があると有利でしょう。
物流技術管理士
物流技術管理士は、物流技能のマネジメントに必要な能力を証明する民間資格です。
主に、保管・荷役・流通加工・情報システムなど、物流機能のマネジメントに必要な知識や技能を問われます。
実務経験が2年程度で物流に関する用語を理解している人や、物流管理士補の資格を持っている人が資格対象の目安です。
倉庫業務の魅力
数ある求人の中から倉庫業務を選ぶメリットには、どのようなことがあるのでしょうか。
倉庫業務の魅力を見ていきましょう。
未経験者でも働きやすい
倉庫業務の仕事には、さまざまな役割があります。
中には資格や経験が必要な仕事もありますが、無資格・未経験でもできる仕事がたくさんあります。
簡単な作業を淡々と続けるだけなので、複雑な作業や難しい知識は必要ありません。
初めて倉庫業務に携わる人でも、仕事を覚えやすく働きやすいのは、倉庫業務の魅力といえるでしょう。
比較的給料が良い
倉庫業務は、給料が良い傾向にあります。
物流業界は、地域によっては人手不足なところもあり、時給が1,000円以上という求人も珍しくありません。
夜勤がある倉庫であれば、深夜手当が付くので、さらに効率よく稼げるでしょう。
繁忙期だけ募集している仕事もあるので、短期間で稼ぎたいという人にも向いています。
勤務時間の融通がきく
倉庫業務では、勤務時間や休みの融通がきくのも魅力の一つです。
倉庫業務では、「土日のみ」「短時間勤務可」など、さまざまな働き方に対応した求人がたくさんあります。
希望の勤務形態の求人を見つけて応募すれば、理想の働き方ができるでしょう。
倉庫業務ではシフト制を取り入れていることが多いですが、同じシフト制でも飲食店などと比べても、休みの希望は通りやすいようです。
倉庫業務で大変なこと
続いて、倉庫業務をするにあたり大変なことも確認しておきましょう。
体力や集中力が必要
倉庫業務は、体力や集中力が必要な仕事が多いです。
荷物の移動はフォークリフトなどの機材を使いますが、人手で運ばなくてはいけない場面もあります。
ときには重い荷物を運ばなくてはいけない場合もあるでしょう。
倉庫内を歩き回って商品を集める、ピッキングなども体力が必要な仕事の一つです。
検品や梱包などは単純作業ですが、同じ作業を長時間続けるので集中力が必要になります。
繁忙期と閑散期で仕事量に波がある
扱っている商品によっては、繁忙期と閑散期で仕事の忙しさが大きく違うこともあります。
繁忙期で残業が増えたかと思えば、閑散期では早上がりになるなど、仕事量が安定しない場合もあるでしょう。
仕事の量が変われば、その分給料にも影響するので、金銭面での予定が立てにくくなる可能性もあります。
夏は暑く冬は寒い
倉庫内の作業環境は、外気温に影響されやすくなります。
荷物をトラックへ積み下ろしするために出入り口は空きっぱなしになっていることが多いため、空調の管理が難しいのです。
空調が効きにくいので、夏は暑く、冬は寒いということもあるでしょう。
衣服で調節するなど、自分で工夫する必要があります。
倉庫業務に向いている人の特徴
倉庫業務はどのような人に向いているのでしょうか。
倉庫業務に向いている人の特徴を見ていきましょう。
体力・集中力がある人
倉庫業務には、体力と集中力が必要です。
梱包などの比較的簡単な仕事でも、長時間立ちっぱなしで作業していると、足や腰に負担がかかります。
また長時間同じ仕事を淡々と繰り返すので、集中力が途切れて思わぬミスをすることもあるでしょう。
重いものを持つという他に、長時間立ちっぱなし・歩きっぱなしでも働ける体力と集中力は欠かせません。
短期間で稼ぎたい人
倉庫業務の給料は比較的良いことはお伝えしましたが、働く時間や休みの融通がきやすいのも特徴の一つです。
自分の都合の良い時間だけ働いて、収入を得たい人にも向いているでしょう。
短期で集中して稼ぐのであれば、繁忙期を狙って求人に応募したり、深夜手当の付く夜勤で働いたりすると、さらに効率よく短期間で稼ぐことも可能です。
黙々と作業したい人
倉庫業務では、基本的に自分の作業を淡々と繰り返し行います。
人とのコミュニケーションを必要としない作業が多いので、人間関係に煩わされたくないという人にも向いているでしょう。
接客が苦手な人や、自分の作業を黙々と続けたいタイプの人におすすめの仕事です。
倉庫業務の志望動機はどうする?
倉庫業務の求人に応募しようと決めたら、次に気になるのは面接の志望動機ではないでしょうか。
志望動機が採用の決め手になる可能性もあるので、よく考えてまとめましょう。
志望動機を考えるにあたり、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 体力面をアピール
- 仕事の経験をアピール
- 物流業界への興味をアピール
体力に自信がある場合は、スポーツの経験などのエピソードを交えてアピールしてください。
それほど自信がないのであれば、体力づくりのために取り組んでいることでもよいでしょう。
転職であれば、それまでの仕事で得た経験をアピールしましょう。
物流とは関係ない仕事であっても、仕事の効率化のために考えていたことや努力したことがあるはずです。
まとめ
倉庫業務は、経験不問の求人もあり、未経験者でも働きやすい仕事です。
勤務日数や休みなど、多様な働き方に対応しているところもたくさんあります。
時期によって仕事の量が変わることもありますが、短期間で稼ぎたい人や体力に自信のある人に向いています。
キャリアアップを目指したいのであれば、今回紹介した資格の取得も視野に入れるとよいでしょう。
これから求人に応募する場合は、倉庫業務の魅力や仕事で大変なことも参考にしてくださいね。