工場のライ ン作業とは?種類や仕事内容をご紹介
求人情報を探していると、よく目にするのがライン作業の求人募集です。
「工場の流れ作業かな?」という、漠然としたイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。
ライン作業とはどういった仕事なのでしょうか。
この記事では、ライン作業の業種や種類、仕事内容について紹介します。
ライン作業のメリットやデメリットについてもまとめたので、参考にしてください。
工場のライン作業とは?
工場のライン作業では、ひとつの製品を作るために、工程ごとに作業を担当します。
ベルトコンベアから流れてくる部品を組み立てたり、ねじを止めたりといった作業を行い、次の工程の人に流します。
工程数や部品の数が多い製品を、大量生産する時に使われる方法で、作業員はひとつの工程だけを担当するので、未経験者でも専門技術がなくても、効率よく製品を作ることができます。
ライン作業がある業種は?
ライン作業は、多くの業種手取り入れている生産方法で、軽作業から力仕事まで様々です。
どのような業種でライン作業を使っているのか見ていきましょう。
自動車工場
自動車のライン作業は、手作業で行うもの以外に機械が担当する工程もあります。
人が行う作業としては、機械が塗装してムラができたところの直しや、細かい部分の溶接、エンジンの製造や検査、部品供給などがあげられるでしょう。
資格がなくてもできる作業もありますが、溶接などの技能が必要な作業もあります。
重いパーツを運ぶこともあるので、体力が必要です。
化粧品工場
化粧品工場では、化粧品を容器に詰めたり、ラベルを張る仕事をライン作業で行います。
化粧品工場の仕事は軽作業になるので、重いものを持つことはありません。
化粧品自体を製造するわけではありませんが、人が肌につけるものなので、衛生管理は徹底されています。
ライン作業を行う時は、化粧品に異物が入らないように、帽子やネット、マスクを着用して作業します。
食品工場
食品関係の工場は、ケーキ・パン・弁当・惣菜のほか、食肉加工や鮮魚加工など、さまざまなジャンルがあります。
ライン作業では、食材の洗浄やカット、味付けや盛り付けなどを行います。
食品工場では、どの食材を扱っている場合でも、衛生管理が重要です。
異物混入や食中毒を防ぐために、アルコール消毒やマスク・ゴム手袋の着用は欠かせません。
扱う食材によっては、クリーンスーツを着用することもあります。
電子部品工場
電子部品工場のサイン作業では、細かい部品の組立が主な仕事です。
扱う部品が小さく、組み立てるためのドライバーなども小さいものを使用するため、ある程度手先の器用さが求められるでしょう。
扱う製品の種類によっては、ホコリやゴミの混入を防ぐために、クリーンスーツを着用してクリーンルームで作業を行うこともあります。
ライン作業の種類と仕事内容
ライン作業の工程は一つだけではなく、いくつもの種類があります。
ここでは、ライン作業の種類と仕事内容を紹介します。
組み立て
組み立ては、図面に従って機械の部品を組み立てる仕事です。
自動車・家電製品・プラスチック製品など、さまざまなジャンルがあります。
軽作業もありますが、扱う製品によっては重たい部品を運ばなくてはいけないこともあるでしょう。
資格や経験がなくてもできる仕事が多いのも、組み立て作業の特徴です。
機械オペレーター
機械オペレーターは、製品製造に使う機械の操作やメンテナンスを行います。
ライン作業に欠かせない仕事ではありますが、通常の製造ラインに入って仕事をするわけではありません。
機械に関する知識や操作技術が必要なので、多くの場合は経験者が求められます。
扱う機械によっては、資格が必要なケースもあるでしょう。
加工
加工作業は製品の形を変えて製品に組み込めるようにする仕事です。
自動車部品や電子部品などがありますが、食品加工の仕事もあります。
食品加工では、野菜や肉類などを調理用にカットします。
食品加工と部品加工、どちらの場合であっても、規格から外れた食材や部品があれば取り除く必要があります。
検査
検査は、完成した製品に不具合がないかを確認する仕事です。
正しく機能するか、大きさに問題はないか、傷や汚れはないかなどを、マニュアルに沿って点検します。
不良品を流通させないための責任ある仕事ですが、仕事自体はマニュアル化されているので難しいものではありません。
未経験者可の募集もあるので、興味があればチェックしておきましょう。
仕分け・梱包
仕分け・梱包の作業では、仕上がった製品を規定に合わせて仕分けして、発送できるように梱包します。
輸送中に商品が壊れないように、箱や梱包材を適切に判断する必要があります。
重いものを持つ必要がない軽作業で、仕事内容もマニュアル化されており簡単です。
未経験者でも比較的働きやすい仕事だといえるでしょう。
ライン作業のメリット
ライン作業の工場で働くことのメリットを確認しておきましょう。
簡単な作業が多く覚えやすい
ライン作業には多くの工程がありますが、担当するのは1工程です。
家電製品のすべての部品を組み立てるのであれば大変ですが、1か所のねじを止めるだけなら、だれでも問題なく行えます。
すべての作業は、マニュアルで手順が決められているので、作業自体は簡単です。
専門性が求められない作業では、高校生からシニアまで活躍できます。
経験不問な求人が多い
ライン作業の求人の多くは、経験や年齢が不問になっています。
学歴による待遇の違いもありません。
「これまでとは違う仕事がしたい」という人や、「育児や介護で長い間働いていなかったけど仕事を始めたい」という人でも働きやすいでしょう。
資格や知識がなくても、憧れの業界に関わる仕事ができるのも魅力の一つです。
人とのかかわりが少ない
ライン作業では、自分の作業を黙々とこなすため、人とのかかわりが多くありません。
引継ぎや連絡事項の伝達などは必要ですが、それ以外の作業中は一人で作業します。
人付き合いやおしゃべりが苦手な人にとっては働きやすい環境だといえるでしょう。
人間関係で煩わされることが少ないのがライン作業のメリットです。
ライン作業のデメリット
次にライン作業のデメリットを紹介します。
立ち仕事が多く体力的にきつい
ライン作業は、基本的に立ち仕事です。
同じ場所で長時間立ちっぱなしになるので、体力的にきついと感じる人もいるでしょう。
足腰に負担がかかるほか、手元を見て下を向いて仕事をするので、首を痛めることもあります。
ライン作業を長くやっていると、腰痛や肩こりなどの不調も多くなるので、体のメンテナンスも重要です。
単調な作業で飽きる可能性
仕事自体は簡単なライン作業ですが、簡単であるがために、同じ作業の繰り返しで飽きてしまう人もいるでしょう。
単純作業を長時間繰り返していると、集中力が切れてミスが増えます。
ライン作業では、一人のミスがライン全体の流れを止めてしまうこともあります。
単純作業でも緊張感をもって望むことが大切です。
ライン作業に向いている人
ライン作業に向いている人を紹介する旨を記載してください。
体力に自信がある人
軽作業が多いライン作業ですが、基本的には立ち仕事になります。
仕事で力を使うことはなくても、長時間同じ姿勢で立ち続けるというのは、体力を使うものです。
ライン作業は、「勤務時間は立ちっぱなしでも平気」という、体力に自信がある人に向いています。
貧血気味の人や、足腰が弱い人には向きません。
集中して作業できる人
ライン作業は、だれか一人の作業が遅かったり、ミスが多かったりすると、ライン全体の流れを止めることになります。
また一人の気の緩みで不良品が混ざると、工場を運営している企業にも迷惑をかけることになりかねません。
勤務時間中は、集中力をもって作業できることが重要なポイントです。
単純作業が苦にならない人
ライン作業の多くは単純作業です。
単純作業が苦にならず、黙々と作業をこなせる人に向いています。
仲間と協力して仕事をしたい人や、飽きっぽい人には向かないでしょう。
もの作りが好きな人
ライン作業をしていると、製品ができあがっていく工程を見ることができます。
最初のうちは自分の作業で手一杯かもしれませんが、慣れてくるとライン全体の流れが見えてくるでしょう。
ものづくりが好きな人であれば、自分が携わった製品が完成していく様子を見られることがやりがいに繋がります。
ライン作業のやりがいはほかにもたくさんあります。
こちらの記事で、ライン作業が上達するコツや、やりがいについて紹介しているのでチェックしてください。
>>工場のライン作業がうまくなるコツは?どんなやりがいがある? <<
※「ライン作業コツ」の内部リンクを入れてください。
ライン作業を仕事にするために
ライン作業を仕事にするために、面接で気を付けるポイントを紹介します。
面接時の服装
ライン作業を行う工場では、衛生意識の高さが求められることがほとんどです。
面接の服装は、清潔感を心がけましょう。
面接に着ていくのであれば、スーツが無難です。
ライン作業をする工場では多くの場合、作業着が支給されるので、仕事ではスーツを着ません。
そのため面接にわざわざスーツを着ないという人も多く、服装で合否が決まることは少ないようです。
しかしスーツを着る人がいない中で、しっかりスーツを着用して面接に臨むことは、面接官にもよい印象を与えます。
仕事中は帽子をかぶることが多いので、髪の色は比較的自由ですが、不衛生に見えないように整えておきましょう。
志望動機
ライン作業の志望動機としてアピールするポイントは以下の通りです。
l ものづくりが好き
ものづくりが好きだというエピソードを伝えましょう。
「工作が得意で、賞を取ったことがある」「プラモデルを組み立てるのが好き」こういった実体験を交えて、ものづくりに関わりたいという意思を伝えます。
l 扱っている商品に興味がある
応募した工場で扱っている商品に興味があることも志望動機として活かせます。
本当に興味がある場合は、商品の魅力について正直に話せば良いですが、実は興味がないという場合は、商品のことをしっかり調べて、魅力を語れるくらいに勉強しておきましょう。
l 体力に自信がある
ライン作業は、どんな業種であっても体力が必要です。
「学生時代3年間部活に打ち込んだ」「毎朝健康のためにジョギングしている」など、エピソードを交えつつ、体力に自信があることをアピールしましょう。
まとめ
ライン作業は、年齢や経験不問の求人が多い仕事です。
仕事内容は簡単なものが多く、黙々と作業したい人に向いています。
ライン作業を取り入れている業種や、仕事の種類も多岐にわたります。
これからライン作業を始めようと考えているのであれば、今回紹介したメリットやデメリットを参考に、自分が興味のあるジャンルの求人を探しましょう。