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生産管理の仕事内容とは?工程管理や製造管理との違いや生産管理に必要なスキルを解説

生産管理とは品質管理や製造計画を全般的に立案する、製造業ではなくてはならない職業です。
やりがいのある仕事として人気があるため、転職や配属に興味がある方が多い印象です。
しかし、生産管理の仕事が具体的にどんな職業なのかを把握していない方も多いため、生産管理の仕事を始める決断に至らないケースもあるのではないでしょうか。
この記事では、生産管理に興味がある人のために、詳しくは知られていない業務内容について解説します。

目次

生産管理とは 


「生産管理の仕事に就きたい」「生産管理部門に配属されるかもしれない」という状況があった場合に、そもそも生産管理とは何かを知っていなくてはいけません。実際、業務内容を良く理解できていない方は少なくないはずです。
 
生産管理とは、製造業において生産の計画に従って生産業務管理を指し示す仕事です。具体的には、生産計画の立案や、資材の確保・在庫管理、生産物の品質管理などです。
 
例えば、自動車製造業の生産管理は月にどのくらいの車を生産するかの計画を立てる、製造に必要な資材を納品先から仕入れる、生産物の品質管理をするなどです。
 
一口に「生産管理」といわれても、カバーしている業務内容が多岐にわたるため理解するのが少々難しいといえるでしょう。ただし、一番重要なポイントは生産管理が業務の最適化を図ることを目的としているということです。

生産管理の目的

 
生産管理の目的は、業務の最適化をすることであると説明しました。「業務の最適化」とは具体的にQCDと称されます。QCDは、Quality(品質)・Cost(コスト)・Delivery(納期)を表します。
 
Quality(品質)は、どの同業種の製造物にも負けないような質の高い製品を製造することが求められます。
 
Cost(コスト)とは、資材の仕入れ原価、人件費、製造段階、機器におけるコスト管理のことです。製品を生み出すうえでかかるお金をどれだけ最小値にするかが企業努力といえるでしょう。
 
Delivery(納期)は、生産計画に基づき製品を最適な納期で納品できるかを吟味することです。レイバーコストを考慮し、品質の高い製品を納期までに出荷する最適解を見つけなくてはいけません。

工程管理と製造管理の違い

 
生産管理と似たような業務に「工程管理」と「製造管理」があります。混同しがちですが、作業内容が微妙に異なるため解説いたします。
 
・工程管理
工程管理は、設計、開発、稼働、量産などの工程を管理することです。生産管理が生産全体の管理を表しているのに対し、工程管理は個々の工程ごとに必要な管理、修正を行う役割があります。
 
・製造管理
製造管理とは、生産工程内の「製造部分」のみの管理を指し示します。製造業において肝心な要素は「作業工程」の部分に当たります。合理化した製造を可能にするために、システムや人員を導入することで管理するのが役割です。

生産管理の仕事内容 


生産管理とはどういうものなのかについては理解できたと思います。製造においてなくてはならないポジションです。次は、より詳しく生産管理の仕事内容がどういうものなのかについて解説していきます。大きく以下の六つの仕事内容に分類できます。
 

  • 需要の予測
  • 生産計画
  • 取引先との交渉
  • 材料の確保
  • 工程管理
  • 品質管理

 
これから生産管理の仕事をしたいという方は、この記事を読んで仕事内容をイメージするとよいでしょう。

 需要の予測

 
需要の予測とは、製造をするうえで必ず最初に行う必要があります。理由は生産の計画を立てるために必要であり、適量な材料・人員を確保するために欠かせないからです。
 
生産計画とは、納期に対してどのくらいの生産を見込むか・設備・原材料・人員の全体的な計画を立てることです。
 
また、人員や資材を適切な量確保するにはマーケットに対して製品がどのくらい需要があるのかを適切に把握しなくてはいけません。
 
需要の予測は、これまでの生産データや受注数・競合他社との比較・市場の流れをつかむ・季節、景気などによる影響などをマーケティングすることで可能になります。
 
自社の製品がどのくらいの需要があるのかわかっていなければ、以降の生産計画や実働ができないのは明らかです。

生産計画

 
需要の予測を丁寧に検討したのちに生産計画を立案します。生産計画は、製造業においても根幹となる部分ですので、こちらの工程も抜け目なく社内で検討することが重要です。
 
具体的には以下の内容を一つの計画として立案します。
 

  • 納期に対する生産期間
  • 生産量の目標指数
  • 生産量に対する資材量
  • 人員の配置
  • 設備搬入

 
生産計画に沿って以降の材料・人員確保・実働に流れるため、抜け目なく計画を立てることが必要です。

取引先との交渉

 
取引先との交渉も生産管理の業務の一つです。製造業における取引先とは、部品の仕入れ先である企業と製品の販売先である企業のことを表します。
 
部品の仕入れ先が相手の場合は、コストの軽減を目標にしながら取引先との契約を進めます。販売先である企業の場合、納期に対しての生産量や価格などを擦り合わせることも必要です。

材料の確保

 
材料の確保も生産管理の大きな仕事の一つです。製造を始める前には部品となる材料の確保が必要です。納品数に対して十分な量の材料を確保します。もし足りない場合は、もちろん納品物が不足してしまい取引先との契約に沿わない結果となります。
 
では、大量に材料を確保して余りが出るようにすればよいかというと、そうではありません。例えば食品関連の製造業の場合は、在庫過多によりロスが増える可能性も出てくるからです。ロスは企業にとって大きな損失になりますので適切な量を確保しなくてはなりません。
 
材料の確保には、QCDのCost(コスト)面である仕入れコストを抑えるという営業スキルも必要です。
 

工程管理

 
製造計画に基づいて実際に製造が始まったら工程管理が必要です。工程管理とは、複数の作業が混在するため、以下のような細かい管理範囲があります。

  • 受注管理
  • 発注管理
  • 在庫管理
  • 製造管理
  • 外注管理
  • 進捗管理

 

品質管理

 
品質管理とは、資材の品質と製造された製品の品質の二つがあります。最終的に出来上がった製品に関しては検査を通して品質が保たれた状態で納品します。
 
検査の方法は破壊検査か非破壊検査が一般的です。
 
破壊検査は製品の強度や耐久性が基準値に満たしているかを検査することです。非破壊検査とは、寸法の測定など製品を破壊しなくても調べられる方法です。
 
製品によってさまざまですが、基準となる検査を通過したのちに取引先に配送することになります。

生産管理に必要なスキル 


生産管理の業務内容を知ることができ、転職や生産管理の部門で働くことに興味を持つ方が増えたと思います。実際生産管理の現場で働くにはどのようなスキルが備わっているとよいのか気になると思います。
 
この記事では、必要なスキルを四つご紹介します。以下をご覧ください。
 

  • 論理的思考力
  • 全体的な業務の把握
  • トラブル等への柔軟な対応力
  • 他部署や関係者とのコミュニケーション能力


論理的思考力

 

生産管理には論理的な思考力が必要です。生産管理には需要の予測が必要になると解説しました。

 

予測には、データの分析が求められることや、市場のニーズがどの程度あるのかを数字と共に吟味する必要があります。論理的な思考によってマーケティングの能力が求められます。

 

また、製品の生産量、資材料、人員数、生産ラインに必要なコストなどトータルで数字と向き合う能力が必要です。なんとなくという仕事ではなく、エビデンスに基づく思考力が必要です。

 

最後に、品質管理をして製品を改善するという場合でも、原因・理由を突き止めて的確なフィードバックを行う思考力が欠かせません。


全体的な業務の把握

 

全体的な業務の把握ができるマネジメント力も生産管理には必要なことです。
 
製造管理や、工程管理と比べて「製造」の全体を管理することが生産管理の職種であることを説明しました。つまり、業務全般に詳しく、客観的な視点から製造が上手くいくようにかじ取りをしなくてはいけません。
 
具体的には、製造ラインを把握しながら、人員や設備の配置は問題ないかをチェックしたり、製造計画に基づいて資材、納期、製品の質は保たれるかなどを考慮したりしなくてはいけません。
 
非常に責任のある仕事で、やりがいを感じられる方にはぴったりの職業といえるでしょう。
 

トラブル等への柔軟な対応力

 

トラブル等に柔軟に対応できる力も求められます。製造業においては急なトラブルの発生は避けたくても避けられないことです。

 

予期せぬトラブルは付き物ですが、発生した場合に適切に、迅速に対応できるかで企業のレベルが問われるといっても過言ではないでしょう。

 

資材の発注量の増減や、機械の故障、従業員内のトラブルなどさまざまです。あらゆるリスクをマネジメントして先回りした予防法や対策を練られる人材が求められます。


他部署や関係者とのコミュニケーション能力

 

最後に求められる能力はあらゆる方と意思疎通が取れるコミュニケーション能力です。社会人として必要なスキルであるコミュニケーション能力が生産管理には特に求められます。

 

理由は製造業が他部署との連携がとても大事になるからです。製造・営業・開発・生産技術部などさまざまな部署と常に関わりを持つ力が必要になります。

 

また、納品先や資材取り引きの担当者との打ち合わせ、会議にも進んで出席し、契約業務を進めなくてはいけません。

 

一口にコミュニケーション能力といっても、交渉力やヒアリング力といった高いレベルの能力が必要になってきます。

 

まとめ

 
工場内で生産管理の仕事に就きたいと思う方は少なくありません。生産管理は製造業において全体的な計画の管理を実施する重要な仕事です。
 
しかし、実際どのような業務内容があるのかを知らない方もいるでしょう。そのため、この記事では以下の事項に注目して解説いたしました。
 
・生産管理は製造業の全体的な管理を担当
・材料の確保や品質を管理する
・論理的な思考力や全体の業務の把握ができるスキルが必要
 
製造業の中でも責任感がある業種のため、キャリアアップしたい方や企業の業績に大きく貢献したいという方にはおすすめの職業です。

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