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SIer転職におすすめの資格10選 !仕事内容や求められるスキルについても解説

SIer(エスアイヤー)は、企業のシステム企画・設計・開発・導入・保守をトータルにサポートする仕事です。近年、デジタル化の進展に伴い、SIerの需要はますます高まっており、キャリアアップを目指す人にとって魅力的な職種となっています。とはいえ、SIerを目指すには、一定の知識やスキルを証明する資格が求められます。

本記事では、SIerを目指すにあたって有利となる資格やスキルを紹介します。

目次

SIerの職種と仕事内容


SIerとは、System Integratorの略称で、企業のシステム企画・設計・開発・導入・保守をトータルにサポートする仕事です。顧客の課題を分析し、最適なシステムソリューションを提案、構築、運用することで、企業の業務効率化やデジタルトランスフォーメーションを支援します。
ひとくちにSIerといっても、以下の5種類に分類されます。

  • メーカー系SIer
  • ユーザー系SIer
  • 独立系SIer
  • 外資系SIer
  • コンサル系SIer

メーカー系SIer

メーカー系SIerは、主に自社製品のシステム構築を担います。自社製品を深く理解しているため、顧客に最適なソリューションを提供することが可能です。
大手メーカーが多く、安定した取引が期待できる一方で、新技術の迅速な取り入れが課題となることもあります。

ユーザー系SIer

ユーザー系SIerは、特定の業界に特化したシステム提供を行います。例えば、金融、製造、流通など特定の業界に根ざしたサービスを展開しており、業界特有のニーズに精通しているのが強みです。業界知識が求められるため、その分野に特化した知識が必要とされます。

独立系SIer

独立系SIerは、特定のメーカーやユーザーに依存しない自由な立場で、幅広い業界に対してサービスを提供します。多様な技術や製品を組み合わせて最適なシステムを構築することが求められるため、高い技術力と幅広い知識が必要です。

外資系SIer

外資系SIerは、グローバルな視点からのシステム提供を行います。最新の技術や国際的なビジネスモデルを取り入れることが多く、国内企業にはない独自のサービス提供が可能です。
英語をはじめとする外国語能力が求められる場合もあります。

コンサル系SIer

コンサル系SIerは、ITだけではなく、経営戦略に関わる提案を行うことが特徴です。顧客のビジネスを深く理解し、それに基づいたIT戦略を提案します。
高度な分析力と経営知識、プロジェクトマネジメントスキルが必要とされる職種です。

【関連記事】SIerの仕事内容とは?SEとの違いをわかりやすく解説

SIerへの転職におすすめの資格10選


冒頭でも触れたとおり、SIerへ転職するには特定の資格を所有していると有利です。
主な資格は以下のとおりです。

  • ITパスポート 
  • 基本情報技術者試験 
  • 応用情報技術者試験 
  • システムアーキテクト試験(SA)
  • プロジェクトマネージャー試験       
  • データベーススペシャリスト試験     
  • 中小企業診断士試験 
  • MOS          
  • 情報セキュリティマネジメント試験(SG)
  • データベーススペシャリスト試験(DB)

ITパスポート

ITパスポートは、経済産業省が認定する国家試験であり、ITに関する基礎的な知識を証明するものです。2009年に導入され、近年では年間約20万人が受験する人気の資格となっています。
 
ITパスポート試験は、情報処理技術者試験のうちの一つで、IT系の国家試験の中では入門レベルに位置づけられています。試験内容は、経営戦略、マーケティング、財務、法務、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、セキュリティ、ネットワーク、データベース、システム開発など、ITに関わる幅広い分野にわたります。
 
参考:ITパスポート試験

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、経済産業省が認定する国家試験であり、情報処理に関する基礎的な知識と技能を証明するものです。1994年に導入され、IT業界で働くための登竜門とも言われる人気の資格です。
情報処理技術者試験は、スキルレベル1から4までの4つの区分に分かれており、基本情報技術者試験はスキルレベル2に位置づけられています。
 
参考:IPA独立行政法人情報処理推進機構|基本情報技術者試験

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が主催する国家試験で、ITを活用したサービス、製品、システムの開発や運用に関する知識と技能を測る試験です。2001年に導入され、近年では年間約8万人が受験する人気の資格となっています。
情報処理技術者試験は、スキルレベル1から4までの4つの区分に分かれており、応用情報技術者試験はスキルレベル3に位置づけられています。
 
参考:IPA独立行政法人情報処理推進機構|応用情報技術者試験

システムアーキテクト試験(SA)

システムアーキテクト試験は、経済産業省が認定する国家試験であり、情報システムの企画、設計、開発、運用等に関わる高度な知識と技能を証明するものです。2009年に導入され、近年注目を集めている難関資格です。
 
情報処理技術者試験は、スキルレベル1から4までの4つの区分に分かれており、システムアーキテクト試験はスキルレベル4に位置づけられています。これは、情報処理技術者試験の中で最難関の試験区分となります。
 
参考:IPA独立行政法人情報処理推進機構|システムアーキテクト試験(SA)

プロジェクトマネージャー試験

プロジェクトマネージャー試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する、情報処理技術者試験(スキルレベル4)の区分の一つです。2001年に導入され、近年注目を集めています。
プロジェクトマネージャー試験は、情報システム開発プロジェクトにおけるプロジェクトマネジメントの知識と技能を証明するものです。
 プロジェクトマネージャーとして必要な、以下の能力を評価します。

  • プロジェクトの企画、立案、計画、実行、管理、評価
  • リスク管理
  • コミュニケーション
  • リーダーシップ など

参考:IPA独立行政法人情報処理推進機構|プロジェクトマネージャー試験

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、経済産業省が認定する国家試験であり、データベースに関する高度な知識と技能を証明するものです。1994年に導入され、IT業界で必須の資格として、近年注目を集めています。
情報処理技術者試験は、スキルレベル1から4までの4つの区分に分かれており、データベーススペシャリスト試験はスキルレベル4に位置づけられています。これは、情報処理技術者試験の中で最難関の試験区分の一つです。
 
参考:IPA独立行政法人情報処理推進機構|データベーススペシャリスト試験

中小企業診断士試験

中小企業診断士試験は、中小企業に関する専門的な知識と技能を評価する国家試験です。合格者は中小企業診断士として、経営コンサルタントや事業承継コンサルタントなどとして活躍することができます。
試験は、選択式の第1次試験と筆記・口述式の第2次試験に分けられます。第1次試験を受けるには、学歴や職歴による受験資格は問われません。誰でも受験することができます。ただし、第2次試験を受けるためには、第1次試験に合格している必要があります。
 
参考:JF-CMCA|中小企業診断士試験

MOS

MOS(Microsoft Office Specialist)は、マイクロソフト社が認定するMicrosoft Office製品のスキルを証明する国際資格です。
Word、Excel、PowerPointなどの主要なOffice製品をはじめ、Access、Outlook、Projectなど、幅広い製品の試験が用意されています。なお、MOSは国家資格ではなく、ベンダー試験です。
MOSは、世界中で通用する国際資格であるため、海外での就職や転職にも有利です。また、MOS取得を条件とした求人広告も多く見られるため、Sierに限らず就職活動においても有利に働くでしょう。
 
参考:Microsoft Office Specialist|MOS

情報セキュリティマネジメント試験(SG)

情報セキュリティマネジメント試験は、経済産業省が認定する国家試験で、情報システムの企画、運用、評価、改善を通して組織の情報セキュリティ確保に貢献できると認定する試験です。
 
近年、サイバー攻撃の手口が巧妙化・複雑化しており、情報セキュリティの考え方をはじめ、情報セキュリティ管理の実践規範、各種対策、情報セキュリティ関連法規などに加えて、ネットワーク、システム監査、経営管理などの関連分野の知識が問われます。
 
情報セキュリティマネジメント試験は、150問のマークシート方式で行われ、合格基準は60点以上です。
 
参考:IPA独立行政法人情報処理推進機構|情報セキュリティマネジメント試験

データベーススペシャリスト試験(DB)

データベーススペシャリスト試験は、経済産業省が認定する国家試験であり、データベースに関する高度な知識と技能を証明するものです。1994年に導入されて以来、IT業界では必須となる資格の一つともいえます。
 
情報処理技術者試験は、スキルレベル1から4までの4つの区分に分かれており、データベーススペシャリスト試験はスキルレベル4に位置づけられています。これは、情報処理技術者試験の中で最難関の試験区分の一つとなります。
 
参考:IPA独立行政法人情報処理推進機構|データベーススペシャリスト試験

SIerに求められるスキル

 
続いて、SIerが求められるスキルについて紹介していきます。
業務において必要とされるスキルは、主に以下の3つです。

  • IT全般の知識
  • 論理的思考力
  • プロジェクト推進力

IT全般の知識

SIerは、顧客の課題解決のために、システムの企画、開発、導入、運用、保守までを一貫して請け負う仕事です。そのため、SIerで活躍するためには、幅広いIT全般の知識が必要となります。
具体的には、以下のような知識が求められます。

  • 情報システムの基礎知識
  • プログラミング言語
  • システム開発手法
  • 業種別システムに関する知識

論理的思考力

SIer業務において、論理的思考力は非常に重要なスキルの一つです。論理的思考力とは、物事の筋道を立てて考え、結論を導き出す能力です。
 
SIer業務では、以下のような場面で論理的思考力が求められます。

  • 顧客のニーズを分析し、システム要件を定義する
  • システム設計・開発を行う
  • システムテストを行う
  • システム運用・保守を行う

論理的思考力は、SIer業務に限らず、あらゆる仕事で役立つスキルです。論理的思考力を磨き、SIerとして活躍できる人材を目指しましょう。

プロジェクト推進力

SIerプロジェクトを成功に導くためには、プロジェクト推進力が非常に重要となります。プロジェクト推進力とは、プロジェクトを計画的に進め、目標達成に向けて関係者をまとめ、調整する能力です。
SIer業務においては、以下のような場面でプロジェクト推進力が求められます。

  • プロジェクト計画の作成・実行
  • チームのマネジメント
  • プロジェクトにおける潜在的なリスクの管理
  • 顧客、社内関係者、協力会社など様々な関係者との調整

上記以外にも、SIer業務においては様々な場面でプロジェクト推進力が求められます。
 

SIerに関するよくある質問

ここからは、SIerに関してよくある質問に回答していきます。

1.SIerの年収はいくら?

SIerの年収は役職や経験年数、企業規模などによって左右されますが、大手の求人サイトなどを見ると400~500万円となっていることが多いです。
資格を所有することで年収アップも見込めるので、さらに高い年収を目指すのであれば役職者を目指しましょう。

2.資格取得のためにはどんな方法で勉強したらいい?

資格取得のための勉強方法には、独学、通信講座、専門学校などがあります。また、ほとんどの資格が公式テキストや過去問題集を販売しているので、これらを利用することが一般的です。
自身が勉強に割ける時間や環境を考慮した上で、最適な勉強方法を選びましょう。

3.SIerは未経験でも転職できる?

SIerへの未経験からの転職は可能です。とはいえ、基礎的なIT知識や関連する資格があると転職が有利になります。
また、研修制度を提供している企業も多いため、未経験者でもスキルを身につけやすい環境が整っています。
 

まとめ


SIerとしてのキャリアを目指すにあたって、資格を取得しているかどうかは採用結果を左右する重要な要素の一つです。専門的な知識とスキルを証明する手段となるので、ほかの応募者と差別化を図るためにも有利に働きます。
また、SIerとして求められるスキルを身につけておくことで、多様なプロジェクトに柔軟に対応でき、より高い成果を出せることでしょう。
 
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