異業種転職の難易度は年代で変わる！おすすめの業界や成功させるためのコツも解説

異業種への転職は難しい？

異業種への転職は難しいと思われがちですが、株式会社リクルートによると2022年度は「異業種×異職種」への転職が39.3%と最多だったというデータが出ています。これは10年間で過去最高数値なので、異業種転職は年々増加傾向にあると考えられるでしょう。

一方で、年齢が上がると「異業種×同職種」の転職が増えています。

【年代別】異業種転職の難易度

先ほども触れましたが、異業種転職の成功難易度は年代によって変わります。
 
今回は、20代・30代・40代ごとに異業種への転職状況を解説します。
 

20代

20代は前半と後半で転職状況が異なります。
 
20代前半はポテンシャルを重視される傾向にあり、第二新卒としての採用が見込まれることが多いです。新卒と同様に評価される場合があり、基本的なビジネスマナーを身につけていれば異業種転職のハードルは比較的低くなります​​​​。一方で20代後半は、即戦力を求める企業も多いため、実績などが必要になる場合もあります。
 

30代

30代では、即戦力となる人材が求められるため、これまでの実務経験やスキルが重要視されます。20代と比べて異業種からの未経験採用は少なめですが、過去の経験やスキルを活かせる転職先を見つけることがキーとなります​​。
 

40代

40代での異業種転職は容易ではないですが、特定の分野の知見や経験を重視する企業からは人気があります。これまでの経験やキャリアを活かせる企業とマッチングすれば、転職は可能です​​。

異業種へ転職するメリット

異業種転職には、大きく3つのメリットがあります。
 

• 新たなスキルや知識を身につけられる

異なる業界で働くことで、これまでとは全く違うスキルや知識を習得することができます。自身の成長に繋がり、将来的に選択肢を広げる可能性を高められるでしょう。
 

• 固定観念にとらわれない発想で貢献できる

異業種から転職者ならではの視点や発想は、企業にとって大きな価値を生み出す可能性があります。既存の枠にとらわれないアイデアは、イノベーションの創出や課題解決に役立つでしょう。
 

• 自分自身の可能性を広げられる

新しい環境に身を置くことで、潜在的な能力や適性を発見できることがあります。異業種転職をきっかけに、自分が本当にやりたい仕事を見つけられる可能性も高くなります。

異業種へ転職するデメリット

一方で、異業種転職には大きく3つのデメリットがあります。
 

• 即戦力として活躍できるまで時間がかかる

新しい業界や職種では、業務に必要な知識やスキルを習得しなければなりません。そのため、即戦力として活躍できるまで時間がかかり、収入が減る可能性もあります。
 

• 採用枠が少ない

企業は、即戦力となる人材を求める傾向があるため、異業種転職者の採用枠は少ない場合があります。
 

• 業界特有の文化や慣習に慣れる必要がある

業界ごとに特有の文化や慣習があり、それに慣れるまでストレスを感じる人もいるでしょう。

異業種転職がしやすい業界6選

異業種転職がしやすい業界の代表例は、以下の6つです。

• 建設
• 小売
• IT業界
• サービス
• 福祉・介護
• 営業

建設

建設業界は、他の業界と比較して異業種転職しやすいと言われています。労働環境や少子高齢化などの影響から、建設業界では慢性的な人材不足が続いています。そのため、異業種経験者でも積極的に採用する企業が多いのです。
 
また、建築や土木に関する専門知識やスキルだけでなく、コミュニケーション能力やマネジメント能力など、幅広いスキル・経験が求められます。そのため、異業種で培ってきた経験も活かせる可能性が高いです。
 

小売

小売業界は人材の流動性が高く、常に人材不足が課題となっています。そのため、異業種経験者でも積極的に採用する傾向です。
 
また、小売業界では専門的な知識やスキルがなくても、すぐに働き始められる職種が多いことも、異業種転職しやすいと言われている理由の一つです。
 

IT業界

時代の変化とともに伸びているIT業界は転職市場が活発であり、常に多くの求人情報が出ています。そのため、自分に合った求人を見つけやすいというメリットがあります。
 
またIT業界は、未経験者でも積極的に採用する企業が多いです。プログラミングスクールに通ったり、独学で学習したりして、ITスキルを身につけることで、未経験者でもIT業界へ転職できる可能性があります。
 

サービス

サービス業は人手不足であることが多く、未経験者や異業種からの転職者にもチャンスがあります。また、業務において接客やコミュニケーションが重要なため、他の業種で培ったコミュニケーションスキルや人間関係の構築力を活かすことが可能です。
 
さらにサービス業は多様な分野があり、自分の興味や適性に合った業種を選ぶことができます。具体的には、飲食、美容、旅行、教育、医療などです。異業種とはいえ自身のスキルや経験を活かせそうな仕事を選べることは、転職活動するうえでも有利に働くでしょう。
 

福祉・介護

福祉・介護業界は業界全体の労働力人口が減少傾向にあり、深刻な人材不足です。人材不足を解消するために、多くの施設では資格取得支援制度や研修プログラムなどを用意して異業種からの転職者を受け入れやすい環境を整えています。
 

営業

営業職はコミュニケーション能力やプレゼン能力など、他の職種で培ったスキルが活かせます。
 
また、営業職は取り扱う商材や営業先によって働き方や求められる能力が異なるため、自分の適性や希望に合わせて選べることも異業種転職しやすい理由の一つです。

異業種への転職を成功させるためのコツ

異業種転職を成功させるためのコツは、以下の４つです。

• 応募先の企業が求める人材像を理解する
• 転職理由をハッキリさせる
• 前職で得たスキルをアピールする
• 自己分析をする

転職活動の際に意識して心がけてみましょう。
 

応募先の企業が求める人材像を理解する

異業種転職を成功させるには、企業が求める人材像を理解することが欠かせません。
 
また応募の際にも、自身のスキルや経験が企業のニーズに合致しているかどうかを判断しやすくなります。入社後のミスマッチも避けられるので、早期離職を防ぐことに繋がるでしょう。
 

転職理由をハッキリさせる

異業種転職するためには、転職理由を明確にすることが重要です。自分が企業の求める人材像に合致していることをアピールすることができます。面接では、転職理由について必ず質問されます。事前にしっかりと準備しておくことで、スムーズに受け答えできるでしょう。
 
また転職理由を明確にすることで、どのような企業や職種を探せばいいのか、転職活動の軸が定まります。
 
異業種転職する際の転職理由の例としては、「これまでの経験を活かしながら、新たな分野で自分の力を試したい」などとキャリアチェンジを希望する場合や、「よりプライベートを充実させたい」などとワークライフバランスを見直したい場合などが挙げられます。
 

前職で得たスキルをアピールする

異業種転職するためには、前職で得たスキルをアピールすることが必要です。企業は、すぐに戦力となる人材を求めています。前職で得たスキルをアピールすることで、自分が即戦力となることを企業に伝えることができます。
 
また前職で得たスキルは、その業界での経験だけでなく、潜在的な能力も証明するものです。例えば、コミュニケーション能力や問題解決能力などは、業種を問わずどの企業でも求められるスキルといえます。さらに異業種から転職する強みは、業界外の視点を持っていることです。前職で得た経験やスキルを活かして、新しいアイデアや提案をすることが期待されるでしょう。
 
具体的なアピールポイントとしては、単にスキルを羅列するだけでなく、数字を用いて具体的な説明をすることで説得力を増すことができます。自己PRと関連付ければ、より効果的にアピールすることが可能です。
 

自己分析をする

異業種転職を成功させるために、自己分析は不可欠です。異業種転職では、これまでの経験やスキルを活かせる仕事を探すことが重要です。自己分析を通じて、自分の強みや弱み、価値観、キャリアプランなどを理解することで、自分に合った転職先を見つけましょう。
 
また面接では、自分が企業にどのように貢献できるかをアピールする必要があります。自己分析することで自分の強みや経験を整理し、企業に効果的に自分を売り込むことができるでしょう。

まとめ

今回は、異業種転職の現状や難易度、成功させるためのコツについて解説してきました。異業種転職は年代が上がるほど難しい傾向ですが、キャリアを重視する業界であれば40代以上でも採用される可能性があります。また、業界によっては異業種経験者でも積極的に採用している企業もあるので、新たな業種へチャレンジしてみたいと考える人は検討してみましょう。
 
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