Blog

ブログ

半導体の種類について特徴を徹底解説!性質や実生活での活用例も紹介

現代の科学技術において、半導体は重要な役割を担っています。半導体には、その種類や特性によって異なる多くの用途があります。例えばスマートフォンやパソコン、さらには自動車や家電製品などさまざまです。

 

この記事では、半導体の種類とその特徴、そして私たちの生活におけるその役割について解説していきます。

目次

半導体とは導体と絶縁体の中間の性質を持つ物質



半導体は、導体と絶緣体の中間に位置する物質で、電子機器の中心的な役割を果たしています。半導体の原料は主にシリコンのため、資源が豊富で加工しやすい点が特徴です。
 
その電導率は温度によって変化し、一般的な金属のように常に電流を流すわけでもなく、絶緣体のように完全に電流を遮断するわけでもありません。半導体は、その導電特性を外部から制御できるため、電子回路やコンピューターのチップなどに広く利用されています。
 
半導体の詳細については以下の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。
内部リンク:「半導体とは?定義や仕組みをわかりやすく解説!3つの役割や日常生活での使用例も紹介」


半導体の種類と性質



ここからは、半導体の種類ごとの性質を紹介します。
 

ディスクリート半導体

ディスクリート半導体とは、単一の半導体デバイスを指し、一つの機能を持つ単体のコンポーネントです。代表的な例としては、二極體やトランジスタがあります。これらは、電子回路の基本的な構成要素として使用され、信号の整流や増幅、スイッチングなどの機能を果たします。
 

ダイオード

ダイオードは、電気の流れを一方通行にする電子部品です。2つの端子(アノードとカソード)を持ち、順方向(アノードからカソードへ)に電圧をかけると電流が流れ、逆方向(カソードからアノードへ)に電圧をかけると電流が流れないという特性を持っています。具体的な用途としては、コンセントから供給される交流電流をダイオードで直流電流に変換し、家電製品に使用する家庭用電源が挙げられます。
 

トランジスタ

トランジスタは、電気信号を増幅したりスイッチングしたりすることができる半導体素子です。1947年に発明されて以来、エレクトロニクスの基盤となる部品として広く使用されています。例えば、増幅回路としてラジオやテレビ、アンプなどの電子機器にも使われています。
 

サイリスタ

サイリスタとは、電流を制御することができる半導体素子の一種です。シリコンを4層構造にして、アノード、カソード、ゲートという3つの端子を持ちます。ゲートに電流を流すとアノードとカソード間が導通して電流が流れ、またゲートの電流がなくなってもアノードとカソード間の電流が続くという特徴があります。大きな電流や電圧を扱えるため、例えば電車のモーターや工場の電源スイッチ、自動車のイグニッションスイッチなどに使われています。
 

イメージセンサ

イメージセンサとは、カメラのレンズから入射した光を電気信号に変換する半導体のことです。光の強度に応じた電気信号を生成することで、画像や映像として再現できます。数百万以上の受光素子がセル状に並んでおり、それぞれがマイクロレンズ、カラーフィルタ、フォトダイオードの3層で構成されています。マイクロレンズで集めた光は、カラーフィルタでRGBの波長に分離され、フォトダイオードで電荷に変換されます。主な活用例は、スマートフォンやデジタルカメラなどの撮影機器だけでなく、監視カメラや自動車、工場などの分野です。
 

パワーモジュール

パワーモジュールは、複数のパワー半導体と周辺部品を1つのパッケージに集積したものです。小型化、高性能化、高信頼性、使いやすさ、低コスト化など多くの利点を持つ電子部品です。モーター駆動やロボット、工作機械といった産業機器から、CTやMRI、人工呼吸器などの医療機器まで、幅広い分野で活用されています。
 

IC(集積回路)

IC、すなわち集積回路は、多数の電子部品を一つの基板上に集約したもので、コンピューターのCPUやメモリチップなどに用いられます。ICは、電子機器の小型化や性能向上に大きく寄与しており、現代の高度な電子技術の中核を成す重要な部品です。
 

IC

集積回路(IC)は、半導体基板上に微細なトランジスタやダイオード、抵抗、コンデンサなどの電子部品を多数集積した電子部品です。論理演算や記憶などの機能を持つデジタルIC、増幅やフィルタなどの機能を持つアナログIC、電力制御を行うパワーICなどがあります。コンピューターやスマートフォンのCPU、メモリ、ストレージ、周辺機器などに使われています。
 

LSI

LSI は、大規模集積回路の略称で、1 つのチップに数千個から数十万個のトランジスタを集積した電子回路です。マイクロプロセッサやメモリ、論理回路などがあります。LSIもIC同様、コンピューターやスマートフォン、家電製品などさまざまな電子機器に使用されています。
 

SoC

SoC は System on a Chip の略称で、CPU、メモリ、周辺回路など、コンピュータシステムを構成する要素を 1 つのチップ に集積した半導体です。スマートフォンやタブレット端末などに使用されるモバイルSoCや、デジタルカメラやプリンターなどの家電製品に使用されるアプリケーションSoC、ルーターやスイッチなどのネットワーク機器に使用されるネットワークSoC、ゲーム機やテレビなどに使用されるエンターテイメントSoCなどがあります。
 

ASIC

ASIC は Application Specific Integrated Circuit の略称で、特定のアプリケーション向けに設計された半導体チップです。比較的設計期間が短く小ロット生産に向いているゲートアレイ、より高性能なスタンダードセル、トランジスタレベルから設計しもっとも高性能なチップを開発できるフルカスタムなどがあります。主に、通信機器やネットワーク機器などに活用されています。
 

FPGA

FPGA は Field Programmable Gate Array の略称で、ユーザーが回路を自由に書き換えられる半導体です。用途や機能に合わせて回路を自由に書き換えられるため試作や開発に最適で、ASIC と異なりマスク製造などの工程が不要なため短納期かつ低コストで開発できます。SRAM を使用して回路を構成するSRAM 型 FPGA、フラッシュメモリを使用して回路を構成するフラッシュ型FPGAなどがあります。主な活用シーンは、教育や研究における試作・開発などです。
 

GPU

GPUはGraphics Processing Unitの略称で、3Dグラフィックス処理に特化した演算処理装置です。多数の演算コアを備えており並列処理に特化しているため、膨大な量のデータを高速で処理することができます。近年は、汎用的なプログラミング言語でGPUを制御できる環境が整備されており、AIや機械学習など、3Dグラフィックス以外の用途にも活用されています。


日常生活における半導体の主な活用例



ここからは、日常生活における半導体の主な活用例を紹介します。
 

電化製品

家庭で使用される電化製品の多くに半導体が使用されています。例えば、テレビ、冷蔵庫、エアコンなどには、電流を制御するための半導体が組み込まれています。
 

社会インフラ

交通信号機や電力制御システムなどの社会基盤にも半導体が使用されており、これらの安定した運用には半導体技術が不可欠です。
 

高精細映像

高解像度のディスプレイやカメラには、高性能な半導体が使用されており、これにより高精細な映像表示や画像処理が可能になっています。
 

自動車

自動車産業においても、エンジン制御から安全システム、ナビゲーションシステムまで、多くの部分で半導体が活躍しています。


まとめ



半導体は、その特性と多様な種類によって、私たちの生活のあらゆる面に影響を与えています。日常の電化製品から先端技術の開発に至るまで、半導体技術は現代社会を支える不可欠な要素です。
 
ワールドインテックのFC事業部では、半導体をはじめとしたさまざまな分野の製造業の現場への派遣を行っています。従来の製造派遣だけではなく、大幅な定着率向上と退職に伴う入社・教育コストのロスを削減する派遣スキームとしてチーム派遣も提供しています。半導体業界に興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。


半導体製造の求人情報はこちら

Contact

各種お問い合わせ

Recruit

採用情報