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交替勤務って何?2交替勤務と3交替勤務の違いやそれぞれに発生する手当について解説

目次

製造業など工場での就職先情報を探していると、「2交替勤務」「3交替勤務」といった勤務形態を目にすることがあります。実際に応募する前には何となく意味は分かっているだけでなく、交替勤務のメリットやデメリットについて正確に把握しておく必要があります。

ここでは、交替勤務で発生する手当や、注意点などについて説明します。これから工場での仕事を考えている方はぜひお役立てください。



交替勤務とは


交替勤務とは、一日の勤務を2分割もしくは3分割して、従業員を交替で勤務させる制度のことです。

従来は24時間勤務し続ける必要がある病院や警察などで主に採用されていましたが、今では製造業などの工場でも広く採用されています。


交替勤務が行われる目的

交替勤務が行われるのは、少しでも店舗や工場の稼働時間を長くするためです。

極端にいえば、工場を24時間365日稼働させれば、生産をずっと続けられます。しかし、当然ながら従業員はずっと働き続けることができません。例えば、従業員が週5日勤務する場合、労働基準法によって労働時間は週40時間と定められているため、1日8時間を超えて働くことはできません。

そのため、24時間を2分割、もしくは3分割し製造を続けて、一定の生産量を維持するのです。ただ、交替制にすると、深夜にも労働者を働かせることになり、深夜手当を多く支払わなければならなくなり、企業側にとってはコストが増えます。


2交替勤務とは

2交替制とは、長時間稼働している工場や店舗で、勤務時間を昼勤と夜勤の二つに分ける制度です。1日は24時間であり、2分割すると12時間ですが、そのうちの8時間を勤務します。具体的には昼勤として8時から1時間の休憩を挟んで17時まで、夜勤として20時から明け方5時までとするのが一般的です。工場の場合、昼勤と夜勤の間の空白時間はラインを止めることが多いようです。

2交替勤務として、できるだけ空白時間を減らすために12時間勤務体制にするケースもあります。その場合、8時から20時までの12時間のうち1時間の休憩、30分の休息を挟み、労働時間は10時間30分です。8時間を超える2時間30分は残業扱いになります。


3交替勤務とは

3交替制とは、24時間を3分割し、8時間ずつ勤務する制度です。一般的には8時~16時、16時~24時、24時~8時とします。2交替勤務に比べて空白時間が発生せず、工場のラインは文字通り24時間稼働し続けます。


交替勤務で発生する手当


交替勤務で発生する手当には、法律によって義務付けられているものと、会社によって任意に支払われるものとの2種類があります。

まず必ず支払わなければならない手当には、労働基準法37条4項が定める深夜割増賃金があります。それによると、午後10時から午前5時まで労働させた場合には、基礎時給にプラス25%以上の割増賃金の支払いが定められています。さらに法定休日に出勤した場合には35%以上の割増賃金、それに深夜手当が組み合わされると60%以上の割り増しになります。

会社によっては「夜勤手当」「深夜手当」「交替勤務手当」などと呼ばれる任意の手当が支払われることがあります。任意のため、その金額にはばらつきがあります。例えば、1回の夜勤に対して1,000~2,000円が支給されます。


交替勤務手当が発生する意味

交替勤務手当は任意が前提ですが、実際には多くの工場では支払われています。その理由は、夜勤が続くと生活のリズムを崩すことが多いため、交替勤務手当を支払うことによって、体調を崩すかもしれない従業員に対して一種の補償を提供する意味もあると考えられます。


 2交替勤務と3交替勤務ではどちらが稼げる?


工場で仕事をする人にとって気になるのは、2交替勤務と3交替勤務ではどちらが稼げるのかという点です。

2交替勤務の場合、昼勤で8時間の労働では、残業代も深夜割増賃金も支給されません。しかし、これが12時間労働(実質の勤務時間は10時間30分)で、しかも夜勤であれば午後10時から午前5時の深夜割増賃金に加え、2時間30分の残業代、さらに会社が任意で支払う交替勤務手当が付きます。

逆に3交替の場合は、一般的に労働時間が8時間を超えることがないため、残業代は原則として支給されません。もちろん、夜勤の場合は深夜割増賃金や交替勤務手当が支給されます。

比較すると職種によっても異なりますが、労働時間が長くなる2交替勤務の方が稼げるといえそうです。


交替勤務で勤めるメリット


交替勤務で勤めるメリットには以下の三つが挙げられます。一つずつ説明しましょう。


【交替勤務で勤めるメリット】

  •   給与が高くなりやすい
  •   休日が多い
  •   残業が発生しにくい


給与が高くなりやすい

上述したように、交替勤務は夜勤と昼勤を交互に行うため、深夜労働手当などの手当が支払われます。結果として、通常の勤務形態よりも給与が高くなりやすいといえるでしょう。


休日が多い

交替勤務制を採用している工場では、従業者の身体的な負担を考慮して休日は多くなる傾向にあります。シフトの組み方によっては、土日以外で連休が取れることもあり、人混みを避けて外出できるなどのメリットもあります。

一般的な月曜日から金曜日に働き、土日を休日にする5勤2休と比べると、交替制を採用する工場は4勤2休でシフトを組んでいるところが多いようです。夜勤明けの場合は十分な休息が必要ですが、休みが増えることでプライベートを充実させることも可能です。


残業が発生しにくい

交替制のシフトは、工場のラインをできるだけ稼働させることを前提に組まれています。そのため、勤務時間の終了時に交替する人がすでに確保されており、自分の仕事が終わらなかったとしても残業が発生することは多くありません。ただ、2交替制の場合は空白時間があるため、若干の残業が発生する可能性があることを覚えておきましょう。


交替勤務で勤めるデメリット


交替勤務で勤める主なデメリットには以下の三つがあります。一つずつ説明しましょう。


【交替勤務で勤めるデメリット】

  •   生活リズムが安定しない
  •   夜勤が負担になりやすい
  •   友人らとの予定を合わせづらい


生活リズムが安定しない

最大のデメリットは、交替勤務制は昼勤と夜勤の繰り返しであり、どうしても生活が不規則になりがちな点です。人間の体は昼間活動し、夜は休息を取るように生体リズムが組み込まれています。そのため、交替勤務制を続けることで体調を崩したり、睡眠の質が低下したりする可能性があります。


夜勤が負担になりやすい

交替勤務の夜勤が負担になることも考えられます。上述したように、人間は本来夜間に休息すべきであるにもかかわらず、夜勤で無理に活動しようとすると、体力の消耗も大きくなるとされています。


友人らとの予定を合わせづらい

2交替制は休みが変則的で、毎回固定ではないことがほとんどです。そのため、5勤2休で働いている友人と予定を合わせるのが難しい場合があるようです。工場内の同僚ともシフトがバラバラのことが多いため、なかなかプライベートで約束したり、出かけたりできない悩みもあります。


交替勤務で勤める場合の注意点


交替勤務で勤める場合に最も注意しなければならないのは体調管理です。

深夜割増賃金が労働基準法によって法定されているのは、それだけ深夜労働が人間の体に負担をかけ、体調を崩すリスクが高いことを前提にしています。「若いから大丈夫」「自分は体力があるから」と高をくくって、夜勤を続けていると免疫力が低下し、しっぺ返しを受ける可能性があります。特に夜勤明けで休日2日確保できるときは、どちらか一日は体をゆっくり休めて体力の回復を図りましょう。


まとめ


工場での交替勤務を考えている人は、求人広告の情報をよく読んで、勤務体制の詳細についてよく把握するようにしましょう。交替勤務のメリット、デメリットをよく考えるようにしましょう。ただお金を稼げるからという理由だけで飛び付き、後で体調を崩すなどして後悔することがないようにしてください。





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