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生産管理に役立つ資格は?生産管理オペレーション資格の取得方法や難易度を解説

目次

生産管理の仕事をする上で有利になる資格があるのか、もしくは資格がないと生産管理の仕事に就けないのでは?と悩んでいる人もいるのではないでしょうか?


そこで今回は、生産管理に役立つ資格や取得すると給料がアップするなどのメリットについて詳しくご紹介します。また、資格取得の勉強方法や難易度、その他役立つ生産管理の資格についても解説するので、資格取得で給料アップを目指している人は、ぜひ参考にしてください。


生産管理オペレーションとは?


生産管理の仕事は、資格がなくても従事可能です。しかし資格を取得しているとキャリアアップが狙えるほか、給料アップにもつながるため生産管理に役立つ資格は取得した方が賢明です。


生産管理の仕事に役立つ資格としてまず挙げられるのは、「ビジネス・キャリア検定」の「生産管理」分野の資格です。職業能力開発促進法に基づいた民間資格であり、中央職業能力開発(JAVADA)が試験を実施しています。


生産管理の業務は多岐にわたっており、資材の購入から製品の開発・設計・製造・顧客への引き渡し、工場や設備管理まで生産活動に関わる管理の全てが含まれます。


ビジネス・キャリア検定の生産管理分野は、生産管理に関わる技能や知識の取得を証明する資格で、下記三つのクラスに分類されます。


  • BASIC級生産管理
  • 2・3級生産管理プランニング、生産管理オペレーション
  • 1級生産管理


それぞれの得られる知識や難易度などについて、詳しく解説します。


ビジネス・キャリア検定BASIC級(生産管理)

ビジネス・キャリア検定BASIC級生産管理は、ビジネス・キャリア検定の中で最も基礎的な資格であり難易度も低いため、生産管理の仕事内容を詳しく知らない人でも取得しやすいといえます。そのため、これから生産管理の仕事に従事する人や未経験者におすすめの資格です。


BASIC級の資格を取得するには生産システムと生産計画の基礎や工程管理基礎、作業管理と設備管理の基礎や資材・在庫管理と物流管理の基礎など、生産管理に関わる基礎知識が必要です。


BASIC級は生産管理の基礎知識全般を学べるため、生産管理の仕事について理解が進み、スムーズに業務を遂行できるといったメリットが得られます。


ビジネス・キャリア検定2級・3級(生産管理)

ビジネス・キャリア検定2級・3級(生産管理)は3~5年以上の実務経験者で、資格を取得するには実務的な知識が必要です。また、2級・3級になると下記の2分野に分けて資格試験が実施されます。


  • 生産管理オペレーション

試験内容は作業管理や工程管理、設備管理など基礎的な専門知識が出題されます。


  • 生産管理プランニング

試験内容は生産計画や生産システムの設計、納期管理などの専門知識が出題されます。


それでは、もう少し詳しく見ていきましょう。


生産管理オペレーション

生産管理オペレーションの試験内容は、以下の通りです。




生産管理オペレーション3級

生産管理オペレーション2級

「作業、工程、設備管理」

生産管理オペレーション2級

「購買、物流、在庫管理」
試験の形式
四肢択一40問
五肢択一40問
五肢択一40問
試験時間
110分
110分
110分
試験内容

・作業管理基礎

・工程管理基礎

・設備管理基礎

・資材、在庫管理の基礎

・運搬、物流管理の基礎

・品質管理

・原価管理

・納期管理

・安全衛生管理

・環境管理の基礎知識

・作業管理

・職場の改善

・工程管理(オペレーション)

・品質管理

・原価管理

・納期管理

・安全衛生管理

・環境管理

・設備管理

・資材、在庫管理

・運搬、物流管理

・品質管理

・原価管理

・納期管理

・安全衛生管理

・環境管理


3級は生産管理オペレーションに関わる職務全般の基礎知識が身に付くため、自ら考え行動できるレベルまで専門知識を学べる点がメリットです。また、3級は実務経験3年程度で係長や主任などリーダークラスを目指す人を想定した試験内容のため、平社員のままではなく役職を目標としている人におすすめの資格です。


2級の試験内容は、「作業、工程、設備管理」と「購買、物流、在庫管理」の2種類に分かれており、3級に比べるとより専門知識が必要です。実務経験が5年程度で課長やマネージャーなどの中堅クラスを目指す人を想定しています。


受講は3級と2級のどちらから受けてもかまわないため、3級を飛ばして2級を受講する人もいます。しっかり基礎から学びたい人は3級からがおすすめですが、実務経験もありすでにリーダークラスの人は2級からの受講も考えてみましょう。


生産管理プランニング

生産管理プランニングの試験内容は、以下の通りです。






生産管理プランニング3級

生産管理プランニング2級

「製品企画、設計管理」

生産管理プランニング2級

「生産システム、生産計画」
試験の形式
四肢択一40問
五肢択一40問
五肢択一40問
試験時間
110分
110分
110分
試験内容

・生産システムと生産計画基礎

・品質管理

・原価管理

・安全衛生管理

・環境管理

製品企画、設計監理

・品質管理
・原価管理
・納期管理
・安全衛生管理
・環境管理

・生産システム

・生産計画(加工型、組立型)

・生産計画(プロセス型)

・工程管理(プランニング)

・工場計画と設備管理

・品質管理
・原価管理
・納期管理
・安全衛生管理
・環境管理



生産プランニングは、生産管理業務の専門的な知識が身に付く資格です。生産管理オペレーションと同様、2級は3級に比べより深い専門知識が必要とされる試験内容となっています。


生産管理プランニングは、生産システムや設計、計画などの業務を遂行する生産管理部に従事している人におすすめの資格です。生産管理プランニングの資格を取得することで、幅広い業務の知識が身に付き自信を持って仕事に従事できるようになる点がメリットです。


生産管理オペレーション1級

生産管理オペレーション1級は、生産管理オペレーションと生産管理プランニング両方の知識が必要であり、試験は区分分けされずに「生産管理」の資格として実施されます。


受検対象者は実務経験10年以上で部長やディレクターなどのハイクラスな役職を目指す人を想定しているため、難易度の高い試験です。試験内容は、以下の通りです。


問題1 テーマ問題

回答方法:論述式
・指定されたテーマに関連するキーワードの具体的な説明とテーマに関する課題の解決策

問題2事例問題

回答方法:論述式

・指定された事例に対して課題分析を行い、解決策を立案し、適正に実施するためのマネジメント策

専門知識の範囲


・2級生産管理プランニングの全て

・2級生産管理オペレーションの全て


生産管理オペレーション1級の試験問題は三つのみですが、論述式での解答や出題範囲が広いなど非常に難しい内容となります。しかし取得すればキャリアアップが狙えるほか、企業からも手放したくない優秀な人材として優遇されるなどのメリットが得られます。


非常に難易度の高い試験ですが、部長クラスの役職を目指す人におすすめの資格です。


生産管理オペレーション資格を取得するメリット


生産管理オペレーションについて仕事内容や資格の種類などを解説してきましたが、資格を取得する下記のメリットが得られます。


  • 実務評価が上がり給与がアップする
  • 転職活動で役立つ


仕事をしながら資格取得のための勉強をするのは簡単なことではありませんが、魅力的なメリットがあれば勉強も苦ではないでしょう。特に、給料がアップする点は非常にうれしいポイントです。それでは、もう少し詳しく解説します。


実務評価が上がり給与がアップする

資格を取得すると業務に対する知識を得ることができ、仕事に対して自信を持って従事できるようになります。すると仕事ができる社員として実務評価が上がり、リーダーや主任といった役職に就かせてもらえることも夢ではありません。役職に就けば、役職手当や基本給が上がるなど給与がアップします。また、資格手当を付けてくれる企業もあるため、取得したら申告してみましょう。


転職活動に役立つ

生産管理オペレーションの資格は民間資格ですが、製造業など生産管理部などがある企業では取得を促すこともあるほど、企業にとって有効な資格です。


そのため、生産管理オペレーションの資格を取得していると転職活動では非常に役立ちます。また、専門知識があることの証明にもなるため、未経験よりも即戦力になる人材を採用する確率は高くなりす。そのため、転職を考えている人は生産管理オペレーションの資格取得をおすすめします。


生産管理オペレーションの資格試験を受ける方法


生産管理オペレーションの資格試験を受ける方法について、詳しく解説します。


  • 申し込み方法
  • 実施時期
  • 試験場所


受講料についても掲載するので、生産管理オペレーションの資格取得を検討している人は、ぜひ参考にしてください。


申し込み方法

生産管理オペレーションの資格試験を受けるためには、まず申し込みから始めます。申し込みには、個人で申し込む「一般申請」と企業でまとめて申し込む「一括申請」があります。


一般申請はインターネットでの申し込みが可能。企業申し込みの一括申請は、インターネットで一括申請用の受験申請書をダウンロードして申し込み内容を記入後、Eメールに添付して申し込みをします。インターネット申し込みでは、申込手数料として1試験の申請は400円、2試験の申請は600円が必要です。申込期間は、2カ月程度あり、締め切りは試験日の2カ月前なので覚えておきましょう。


受験区分別の受験料は、以下の通りです。


受験区分
受験料
BASIC級
3,300円
3級

生産管理オペレーション

6,200円

生産管理プランニング

6,200円
2級

生産管理オペレーション

7,700円

生産管理プランニング

7,700円
1級
11,000円



受験料は、コンビニ決済とクレジット決済の2種類です。申し込み時に指定した受験区分と試験会場は申し込み後の変更ができないため、必ず確認してから申し込みをしましょう。受験票の送付は試験日の2週間前に郵送で送られてきます。


試験実施時期

生産管理オペレーションの試験実施時期は、毎年2月と10月の年2回です。ただし1級は前期の10月のみ、BASIC級は後期の2月のみで年1回となります。合格発表は、BASIC級と2、3級が試験日から約1カ月後で1級は約2カ月後です。


試験場所

試験は基本的に全国47都道府県で実施しています。ただし、新型コロナウイルスの流行により会場や試験地に変更が生じる場合があるため、定期的にHPで確認しましょう。変更がある場合は、試験を実施している「中央職業能力開発協会」のHPで告知しています。


生産管理オペレーションの資格取得難易度


生産管理オペレーションの資格取得難易度は、受験区分によって異なります。当然ですが3級よりも2級、2級よりも1級の方が難易度は高くなります。では、実際の受験者数と合格率を見てみましょう。


受験区分
受験者数
合格率
BASIC級
175人
80%

3級
生産管理オペレーション
714人
73%
生産管理プランニング
582人
81%


2級
生産管理オペレーション
559人
70%
生産管理プランニング
432人
67%
1級
15人
13%


上記は、令和3年度前期ビジネス・キャリア検定試験実施結果(BASIC級のみ令和2年度後期の結果)です。2級まではそれほど難易度が高いとは感じない結果ですが、1級になると合格率がグッと下がり13%しかなく、難易度が高いことが伺えます。


生産管理オペレーションの資格は専門知識が大半を占めるため、難しい内容もあります。しかし、計画的に勉強をするなど対策さえしっかりすれば2、3級は1回の受験で合格を狙える難易度といえるでしょう。


生産管理オペレーション資格勉強方法


生産管理オペレーションの合格率や難易度が分かったところで、続いては資格取得のための勉強方法について解説します。資格取得の勉強方法は、主に以下の二つです。


  • テキスト
  • 過去問をやりこむ


それでは、それぞれの勉強方法について見ていきましょう。


テキスト

生産管理オペレーションの資格勉強でまず取り組むのが、テキストの読み込みです。参考書などは毎年のように新刊が出版されているため、ネット検索するとどれがいいのか分からなくなるほど多数販売されています。


その中でもおすすめのテキストは、生産管理オペレーションの試験を実施している「中央職業能力開発協会」が推奨している下記のテキストです。



テキストは何冊も購入するのではなく、1冊に絞り込んで何度も見直したり読み込んだりした方が習得に役立ちます。上記のサイトでは、受験区分別に1冊ずつテキストが販売されているので、受験する区分のテキストを選んで勉強してみてください。


過去問をやりこむ

テキストの内容が頭に入り込んできたら、続いて過去問を解いていきます。生産管理オペレーションの出題傾向は大きく変わる可能性が低いため、過去数年分の過去問をやりこめば、出題傾向がつかめます。また、試験への慣れが生まれるといったメリットも得られます。


過去問は試験を実施している「中央職業能力開発協会」のHPで3年分をダウンロードすることが可能です。


生産管理オペレーションの過去問はこちらからダウンロードできます。


過去問を解いたら答え合わせもしっかり行いましょう。答え合わせをすることで、間違えやすい箇所や苦手な箇所が見えてくるので、対策がしやすくなります。


その他の役立つ生産管理の資格


生産管理の業務に役立つ資格には、ビジネス・キャリア検定のほかに下記の三つがあります。


  • 中小企業診断士
  • 生産管理士
  • 品質管理検定(QC検定)


上記三つの中には国家資格も含まれているため、取得すれば転職にも有利になります。それでは、詳しく見ていきましょう。


中小企業診断士

「中小企業診断士」は国家資格であり、中小企業へ経営戦略などをコンサルする経営コンサルタントの資格です。


中小企業診断士は、経営全般の診断を行ってどうしたら利益が上がるかなど経営コンサルをすることが主な仕事ですが、生産管理についても学ぶため、経営者の立場に立った生産管理業務も行います。


中小企業診断士とビジネス・キャリア検定は生産管理の資格としてよく取り上げられますが、業務内容は根本的に異なります。


経営者の立場に立って企業の底上げをしたい人は、「中小企業診断士」の資格取得がおすすめです。


生産管理士

生産管理士とは、工場を評価するための資格です。工場管理者が取得すると業務がスムーズに遂行できる資格で、生産管理や生産組織など工場全体を評価するために必要な知識を習得できます。また、評価して問題が発生した場合の解決方法も学びます。


生産管理業務全般の知識が学べるビジネス・キャリア検定に対して、生産管理士は工場を総合的に評価する知識を学べます。


生産管理士は、工場に従事する人や工場長などの役職を目指す人におすすめの資格です。


品質管理検定(QC検定)

品質管理検定(QC検定)とは、品質管理に関する知識をどのくらい習得しているかを評価する検定です。品質管理について学べるため、品質管理業務に従事している人におすすめです。また、品質管理の知識を習得している証明にもなるため、転職を考えている人にもおすすめします。


まとめ


生産管理の資格は、ビジネス・キャリア検定の「生産管理オペレーション」や「生産管理プランニング」の取得がおすすめです。生産管理の資格は専門知識をメインで学ぶため、難しく感じることもありますが、2、3級の難易度はそれほど高くないため、しっかりと対策すれば1発合格も目指せます。生産管理の業務に関わる資格を取得すれば給料アップやキャリアアップといったメリットがあるので、生産管理に従事している人は、資格の取得をぜひ検討してみてください。





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