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2024.02.28

転職の必要書類とは?退職時と入社時の手続きで提出するものと注意点

転職の必要書類とは?退職時と入社時の手続きで提出するものと注意点

転職するにあたって、退職・入社それぞれで必要になる手続きや書類があります。各手続きで何の書類が必要になるのか把握しておかないと、実際に必要になったときに手元に用意できていない可能性があるので注意が必要です。

転職の際に慌ただしい思いをしないように、本記事では退職時・入社時それぞれの手続きで必要な書類や注意点について詳しく説明します。

転職で必要な書類のチェック表

転職で必要な書類は、退職時に受け取って転職先に提出する書類、転職先から入手し提出する書類などがあります。転職時に用意すべき提出書類について、以下の表でチェックしましょう。

用意するタイミング

必要な書類

備考

チェック欄

転職活動

履歴書

職務経歴書

送付状

面接時

履歴書

職務経歴書

内定時

内定通知書

労働条件通知書

退職時(今の勤め先へ返却)

社員証・身分証明書・名刺

健康保険被保険者証

仕事で使用した書類など

退職時(今の勤め先から受け取る)

離職票

雇用保険被保険者証

源泉徴収票

健康保険資格喪失証明書

年金手帳

退職証明書

※預けていた場合

※預けていた場合

※必要に応じて

入社時(転職先へ提出)

マイナンバー

雇用保険被保険者証

源泉徴収票

基礎年金番号がわかるもの

扶養控除等(異動)申告書

健康保険被扶養者(異動)届

※返却されることが多い

※不要なことが多い

転職先によって提出が求められる書類

健康診断書

退職証明書

入社承諾書・入社誓約書

身元保証書

免許・資格の証明書

卒業証明書

退職時に必要な書類・もの

まずは、退職時に必要な書類・ものについて紹介します。勤め先から受け取るものと返却するもので分かれているため、それぞれ詳しく見ていきましょう。

退職時に受け取る書類・もの

退職時に勤め先から受け取る書類・ものは、以下の6点です。

  • 離職票
  • 雇用保険被保険証
  • 源泉徴収票
  • 健康保険資格喪失証明書
  • 年金手帳
  • 退職証明書

離職票

離職票は、雇用保険に加入していた場合に受け取る書類です。再就職または起業するまでの間、離職票があれば、ハローワークから失業手当を受けることができます。すでに就職先が決まっている場合は不要です。なお、受給手続きをする際は、退職する会社がハローワークへ申請し、ハローワークから会社を通して郵送されるため、手元に届くまで時間がかかります。

雇用保険被保険者証

雇用保険に加入していることを証明する書類です。転職先で雇用保険再開の手続きをする際に必要なので、会社に預けていた場合は退職時に受け取りましょう。場合によっては、入社時、手続き完了後に返却されている可能性もあるため、確認が必要です。また、雇用保険被保険者証は、失業手当を受給する際にも必要となります。

源泉徴収票

1年間の収入額・所得税額・控除額が記載されている源泉徴収票は、転職先にて所得税の年末調整に必要です。確定申告時はもちろんのこと、12月時点で会社に在籍していない、転職先の年末調整に間に合わない場合は、必ず退職時に受け取ってください。

健康保険資格喪失証明書

健康保険に加入していた社員が健康保険の加入資格を失ったことを証明する書類で、退職後、勤め先から郵送で受け取る方法が一般的です。ただし、日があかずに転職先で社会保険に加入する場合は必要ありません。逆に、すぐに就職する予定がない方は、自分で国民年金保険に加入する必要があるため、健康保険資格喪失証明書を 申告してください。

年金手帳(会社で管理している場合)

公的年金に加入していることを証明する年金手帳は、会社で管理している場合のみ、退職時に受け取る書類です。年金手帳は、転職先にて厚生年金加入の手続きに必要となります。また、すぐに就職する予定がない方でも、国民年金への加入手続きに必要です。

退職証明書(必要な場合)

退職者が、働いていた会社を退職したと証明するための書類です。会社に発行義務はありませんが、転職先から提出を求められている場合は、会社へ申請すれば発行してもらうことができます。なお、退職証明書は、離職票の取得が遅れている場合などに、代替書類として国民年金や国民健康保険の手続きに使用可能です。

退職時に返却する書類・もの

退職時に、勤めていた会社へ返却しなければならない書類・ものは主に以下の3点です。

  • 身分証明書
  • 名刺
  • 健康保険被保険者証

身分証明書

勤務先のオフィスの出入りなどに使用していた社員証・入館証・IDカードなど、勤め先の社員であることを証明する身分証はすべて返却する必要があります。

名刺

身分証明書と同様に、名刺は勤め先の社員であることを証明するものなので会社の所有物です。名刺の所有権は会社が持っているため、退職時に返却します。

健康保険被保険者証

健康保険被保険者証も勤め先の健康保険組合のものなので、退職時に返却する必要があります。ただし、会社によっては健康保険組合へ直接送り返すケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

その他

その他、業務で使用した書類やデータ、社用パソコン・スマホ、通勤定期券なども退職時に返却してください。会社によって返却すべきものが異なるため、退職日までに必ず確認しましょう。

入社時に必要な提出書類

入社時、転職先それぞれで提出が必要な書類があります。主な提出書類は、雇用保険被保険者証、源泉徴収票、年金手帳、転職先の会社で定める必要書類などです。それぞれの特徴について、詳しく説明します。

雇用保険被保険者証

前の職場で受け取った「雇用保険被保険者証」は、転職先での雇用保険再開手続きに必要な書類です。万が一、紛失してしまった場合は、最寄りのハローワークで再発行してもらえます。

源泉徴収票

源泉徴収票も、前の職場で受け取ったものを転職先に提出してください。入社が年明けになる場合は提出が不要になることもありますが、年末調整で必要な書類になるので、入社時に提出するのが一般的です。

年金手帳

年金手帳は、入社時に厚生年金の加入手続きに必要となります。基本的に、会社で保管するケースが多いので、会社へ預ける形で提出することになるでしょう。年金手帳を預けるべきか、事前に転職先へ確認してください。

転職先の会社で定める必要書類

上記以外にも、転職先によっては提出が求められる書類もあるので注意が必要です。主な書類としては、以下のようなものがあります。

雇用契約書/誓約書

労働条件や就業規則などに関する内容が記載されており、内容確認後、署名捺印を行い提出する書類です。それぞれ署名捺印した書類を、会社と社員の両方で所有するのが基本になります。

住民票

履歴書と同一の住所かどうか会社が確認し、住民税の支払手続きを行うために必要な書類です。

健康診断書

 会社が社員の健康状態を把握するために必要な書類です。

身元保証書

社員が起こした問題に対して賠償責任を負う身元保証人がいることを会社へ約束するための重要書類です。

扶養控除等申告書

毎月の給与から控除所得税額を決めるために必要な書類です。

健康保険被扶養者異動届

 被扶養者資格の家族がいたり結婚などで被扶養者が増えたりした際に提出する書類です。

給与振込届

金融機関の口座を通して給与を会社から受け取ることを承諾する書類です。提出を忘れると、法律上、振込で給与が受け取れない可能性があります。

必要書類に関する注意点

転職の必要書類を扱う際は、いくつか注意点があるので事前にチェックしておきましょう。

退職/転職時ともに、書類のやり取りには時間と手間がかかるケースがほとんどです。提出が間に合わなかったり、慌てて準備したため不備が発生したりする可能性があるので、スムーズに手続きを済ませるためにも時間に余裕を持って用意してください。

また、退職時に受け取る書類や、入社時に提出する書類によって提出期日が異なります。必要な書類を準備すると同時に、提出期限や書類に関する不明点などもあらかじめ人事に確認しておきましょう。不明点をそのままにしておくと、後で不備が発生し、さらに時間と手間がかかることになります。

さらに、日を空けずに転職する場合と、一時的に失業期間がある場合で手続きが変わるケースもあるので注意してください。たとえば、「健康保険資格喪失証明書」は、すぐに転職先へ入社する方は不要ですが、失業期間がある方は国民年金保険への加入手続きで必要になります。

退職/入社ともに提出すべき必要書類がわからない場合は、すぐに勤め先/転職先の人事担当へ尋ねることが大切です。

まとめ

転職で必要な書類には、履歴書、離職票、源泉徴収票、健康保険資格喪失証明書など、用意するタイミングによってさまざまです。入社時に預けた書類を退職時に返却してもらったり、退職時に受け取ったものを転職先へ提出したりするなど、混同してしまう恐れがあるため、チェック表などを活用してヌケモレがないように工夫しましょう。

また、日を空けずに転職先へ入社するケースと、一時的に失業期間があるケースで必要な書類と手続きが異なります。不明点がある場合はすぐに人事へ相談してください。不明点をそのままにしておくと、必要な書類を用意し忘れたり、不備が生じたりする恐れがあるので注意が必要です。

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