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2024.02.28

転職で何社応募する?平均応募数や複数応募のメリット・デメリットを解説

転職で何社応募する?平均応募数や複数応募のメリット・デメリットを解説

「転職したいけど同時に何社ぐらい応募したらいいのかな?」
「実際に転職活動をしている人は何社応募しているのか知りたい」
「応募数を絞るのと複数応募するのとどちらがよいか知りたい」
転職活動をしていくうえで、このような悩みを持つ人もいることでしょう。

転職活動では一般的に複数の企業に同時応募することが主流です。ただし、手当たり次第に応募するだけでは、逆に自分を追い込んでしまうこともあります。

この記事では、転職活動では同時に何社応募するとよいのか、複数応募のメリットやデメリット、複数社応募した方がよい人の特徴などについて解説します。転職活動を成功させたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

転職の際に応募した社数の平均は8.6社

マイナビが発表した「転職動向調査2023年版」によると、転職者は平均に8.6社に応募しています。
さらに、その中で面接の段階まで進んだ数は平均3.5社(応募の4割)であり、内定を獲得した数は平均1.5社でした。

出典:マイナビ「転職動向調査2023年版」


この調査結果をふまえると、内定を獲得するためには約8〜10社に応募することが一つの目安であるとわかります。

ただし、応募数を増やすべきか、逆に絞るべきかの判断は「転職活動にどのぐらい焦りを感じているか」「書類選考を通過しやすいか」などの個々の状況で変わってきます。早めに転職先を決めなければならない場合は多くの企業に応募した方がよい可能性が高いです。反対に、在籍中にじっくりと検討できる場合は、希望に合った企業に絞って応募する方がよいでしょう。このように自分の状況に合わせて応募する企業数を決める必要があります。

転職で複数社に応募をするメリット

複数社に応募するのか、応募数を絞るのか決める前に、複数社応募する際のメリットについて解説していきます。

転職で複数社に応募するメリットは、主に以下の3つです。

  • 内定をもらえる確率が上がる
  • 転職の選択肢が増える
  • 企業を比較して吟味できる

なお、転職活動において「何社まで応募しなければいけない」という決まりはありません。重要なのは、自分が納得できる転職を目指すことです。自分が本当に興味を持ち、志望度が高い企業に焦点を当て、自分のペースで応募することが大切です。

内定をもらえる確率が上がる

応募数が多ければ、より多くの企業と出会える機会が増え、採用の確率がアップするというメリットがあります。希望する業界や職種に絞って複数社受けることで、面接対策をしやすいためさらに内定率が上がる傾向です。

未経験の業界にチャレンジする際には、これまでの経験が活かせる企業に2〜3社応募したうえで、チャレンジとして未経験の企業に1〜2社応募するのも効果的な転職戦略といえます。このような転職戦略をとれるのも、複数社に応募するメリットです。

また、複数の企業に応募することで、あなたの強みや希望がより明確になってきます。この経験が内定率をアップさせることへつながってくるでしょう。

転職の選択肢が増える

同時に複数の企業へ応募することで、選択肢が増え心に余裕が生まれるというメリットがあります。同じ業界でも企業が変われば給料や勤務条件などの処遇はもちろん、社内の雰囲気も全く異なります。ひとつの選択肢に縛られず、さまざまな企業を知り応募することで、転職の選択肢を増やしましょう。

複数社への応募の際は、どうしても行きたい企業だけでなく、少し興味がある程度でも応募してみることをおすすめします。実際に選考を進めるうえで、新たな魅力の発見につながる可能性があります。自分の能力や条件などに囚われすぎず、職場環境や仕事内容を確認したうえで、より自分に合った転職先を選択していきましょう。

企業を比較して吟味できる

複数社から内定が出ていると、企業を比較して自分の希望にマッチしているか吟味して判断ができます。応募先が1社だけでは比較対象がなく、不安や迷いが生じがちです。応募数を増やすことで、企業ごとの強みや魅力、処遇面での違いを比較しましょう。

これにより、自分の優先順位や譲れない条件が明確になり、より納得度の高い転職が実現できます。

また、企業研究ではわかりづらい職場の雰囲気や勤務状況など、実際の面接や選考を通じて初めて分かることもあります。応募数を増やすことで、多くの企業と出会い、あなたに1番合う転職先を見つけやすくなりますよ。

転職で複数社に応募をするデメリット

転職活動では、複数社に応募をすることで得られるメリットもありますが、一方で、デメリットもあります。

転職で複数社に応募するデメリットは、主に以下の2つです。

  • スケジュール調整が難しい
  • 在職中の場合は仕事に影響が出る可能性がある

メリットやデメリットをよく理解したうえで、応募数を精査するのか、複数応募するのか検討してみましょう。

スケジュール調整が難しい

スケジュール管理の難しさが、複数社に応募する際の大きなデメリットです。内定には回答期限があるため、いつまでも回答を保留にしておくことはできません。そのため、複数社の内定時期が揃うように選考を進めましょう。

選考内容や選考期間は企業によって異なるため、選考期間が長い企業は早めに、反対に選考期間が短い企業は遅らせながら進めていく工夫が必要です。転職エージェントや必要に応じて選考中の企業にも相談しながら、選考スピードを調整していきましょう。

また、複数社に応募した場合、面接日時の調整も難しくなってきます。スケジュール帳でしっかりと管理し、面接の時間がかぶらないように注意しましょう。さらに、同日に設定する面接は2社以下に収めておくのがおすすめです。面接は体力や集中力が想像以上に消費されます。3社以上の面接を設定してしまうと、集中力が切れてしまい的確な受け答えができなくなる恐れがあります。

スケジュール帳などで面接や選考期限などは漏れなく管理し、複数社の選考が足並みを揃えて進めていけるように調整しましょう。

在職中の場合は仕事に影響が出る可能性がある

転職活動中には、試験や面接が平日に行われることが一般的です。そのため、仕事を休まないといけないなど、在職中の仕事に影響が出る可能性があります。

このような状況下で、現職の同僚に気づかれずに転職活動を円滑に進めていくためには、以下のような工夫が必要です。

  • 面接の日時は業務時間外に設定する
  • 面接日の出社の際には普段の服装を変えない
  • 転職活動については同僚に一切話さない
  • 会社支給のパソコンやスマートフォンを転職活動に使用しない

在職中の仕事に影響が出ると、転職先が決まったあとに円満退職が難しくなることもありますので、慎重な対応を心がけましょう。

転職で複数社に応募したほうがいい人の特徴

複数社に応募するメリット・デメリットを理解したところで、どのような方が複数社応募した方がよいか解説します。

以下の特徴に当てはまる方は複数社に応募することがおすすめです。

  • 転職に失敗したくない人
  • 短期間で転職活動を終わらせたい人
  • 未経験の業界に転職したい人
  • たくさんの企業や業界を比較したい人

もしこれらの特徴があなたに当てはまるのであれば、複数社に応募しながら、転職活動を進めていくとよいでしょう。たくさんの企業に同時に対応するのは簡単な事ではありませんが、特にこれから紹介する特徴に当てはまる方にとってはたくさんのメリットがあります。

複数社に応募した方がよい方の特徴について、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

転職に失敗したくない人

転職活動では、書類選考で通過する確率が約3分の1、面接での通過率はその半分程度と言われています。つまり、一つや二つの企業に応募しても、内定を簡単に手に入れるのは難しいということです。

その点、多くの企業に同時に応募することで、第1志望の企業から内定がもらえなかった場合でも、またゼロから転職活動をスタートする手間を省くことができます。もちろん複数応募した方が、内定をもらえる確率はアップします。

また、複数応募することで、転職活動に慣れ、面接でも落ち着いて自分の良さをアピールできるようになります。さらに選考を通じて、自分が意識していなかったスキルが評価され、自分の新たな魅力を見つけることもできます。

現職にとどまらず、転職する意思の固い方は特に、複数社に応募して、内定をもらえる確率を高めましょう。

短期間で転職活動を終わらせたい人

転職活動を短期間で終わらせたい方は、複数社に応募するのがおすすめです。転職活動では、内定が出るまでの平均期間は2〜3ヶ月程度と言われています。1社に絞って応募すると、選考が途中で落ちてしまった場合また一から選考を再開しなければならず、転職活動期間が長期化する恐れがあります。

在職中の方は転職先が見つからなくても、現職の給料が発生するため安心です。しかし、離職中の方は収入が途切れてしまうことや、離職期間が長いとブランクを懸念されて選考に受かりづらくなる懸念があります。

スケジュール管理が難しくなる可能性も出てきますが、離職中の方は特に、多めの応募を検討してみてください。在職中よりも、企業研究や面接対策などの準備や面接日時の調整など柔軟に時間を使える利点を活かしましょう。

未経験の業界に転職したい人

複数社に応募することで、経験が活かせる企業への応募でリスクヘッジしながら、未経験の業界へチャレンジできます。一般的に中途採用市場では、企業は経験やスキルがあり、即戦力として働ける人材を求めています。

そのため、応募する企業を1社に絞る場合は、受かる可能性の高い企業に応募しようと考える方もいるでしょう。しかし、ダメ元でも希望する業界や職種がある場合は、内定確率の高い企業への応募と併せてチャレンジしてみることがおすすめです。

また、複数社の選考を通して、見えていなかった自分の強みや魅力に気づくチャンスも広がります。アピールできる強みを増やしたいという方は複数社へ応募してみるのがおすすめです。

たくさんの企業や業界を比較したい人

複数の企業へ応募することで、さまざまな企業や業界を比較して、より自分の希望にマッチした企業を見つけることもあります。転職活動において、情報収集や企業・業界の研究は不可欠ですが、実際の活動中には求人票や企業のホームページだけではわからない魅力や実情が浮かび上がることも少なくありません。

多くの企業に応募し、さまざまな企業の話を聞き、どの企業に入りたいかをしっかりと比較検討してみましょう。また、条件面などで自分が納得できる会社を見つけるチャンスも広がります。

ただし、企業の条件だけでなく、自分の志望動機や転職後の貢献意欲も自分の中ではっきりとさせておき、選ぶ際の軸をブレさせないように注意しましょう。

転職で応募社数を絞ったほうがいい人の特徴

一方で、以下の特徴に当てはまる方は、転職で応募社数を絞った方がいいでしょう。

  • 仕事が忙しい人
  • 現職と同じ業界での転職を検討している人
  • 転職条件にこだわりがある人

これらの特徴が当てはまる人は、自分が求める条件や理想の職場環境を明確に把握しているため、少数の企業に絞って転職活動を進めることが効果的です。無理に多くの企業に応募するよりも、希望にマッチした企業に絞り込んで選考を進めた方が、効率的かつ少ない負担で転職活動が進められます。

仕事が忙しい人

在職中で、仕事が忙しい方は応募数を絞って選考を進める必要があります。転職活動は多くの労力が必要なため、十分な準備時間が確保できない場合は、応募数を絞って1社に集中して選考を進めた方が内定をもらえる確率が高まります。

具体的には「残業が多い」「休日出勤がある」「有休がとれない」などといった特徴が当てはまる方は、応募数は絞る方がよいでしょう。多くの企業に同時に応募しすぎると、企業研究、応募書類の作成や面接対策に十分な時間を割けなくなります。また有休が取りづらい方は面接日時の調整も難しくなるでしょう。

在籍中は、転職活動ができるだけ仕事に悪影響を及ぼさないように心がけることが大切です。応募数を抑えつつ、時間を有効活用することで、スムーズな転職活動を行いましょう。

現職と同じ業界での転職を検討している人

すでに業界や業種について十分な知識を持ち、スキルや経験をアピールできる場合は、応募数を絞り込んでもよいでしょう。中途採用の市場では即戦力がより重宝されるため、すでに知識や経験を持っている方の内定率は高くなる傾向にあります。そのため、応募数を絞っても内定を取りやすいため、希望条件に合う企業に絞って選考を進めた方が効率的です。

ただし、応募数を絞ることで転職活動の経験が溜まりづらくなります。面接に慣れていないため、緊張してうまくアピールできない可能性もあります。面接に自信がない方は、業務上でのスキルや経験に自信があっても複数社に応募して、経験を積んでおくと安心です。

転職条件にこだわりがある人

転職条件にこだわりがある方は、希望の条件を満たす企業にのみ絞って応募をしましょう。希望条件に合っていない企業の選考を受けて内定をもらっても、転職しなければ選考に欠けた時間や労力が無駄になってしまいかねません。

給与・待遇、働き方など、さまざまな条件をしっかりと洗い出して、「これだけは譲れない」というこだわりを満たす応募先に絞って選考を進めましょう。

ただし、過度な条件で企業を絞りすぎると転職先の選択肢が狭まり、転職活動が長引く可能性があります。希望する転職条件に優先順位をつけることで、選択肢を適度に保ちながら応募先を検討しましょう。

まとめ

今回は、転職で何社応募するとよいのか、平均応募数や複数応募のメリット、デメリットについて解説しました。複数応募すると内定をもらえる確率が上がったり、転職の選択肢が増えたり、企業を比較して吟味できたりするなどのメリットがあります。一方で、スケジュール調整が難しかったり、仕事に影響が出たりするデメリットも存在します。メリットやデメリットをよく把握し、自分に合った無理のない応募数で選考を進めていきましょう。

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