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2024.02.27

40代で未経験の仕事に就職・転職できる?おすすめの職種や成功のコツを紹介

40代で未経験の仕事に就職・転職できる?おすすめの職種や成功のコツを紹介

未経験の仕事に転職をしたいと考えている40代の方も多いでしょう。キャリアも中盤に差しかかったタイミングで、経験したことのない仕事に挑戦することは勇気のいる行動です。

しかし、40代で未経験の仕事に転職できるのかと不安に感じる人も少なくありません。そこで今回は、40代で未経験の仕事に転職する際のメリットやデメリット、おすすめの職業について解説します。

40代で未経験の仕事に就ける?

40代は今後のキャリアプランを考えた時に、転職も視野に入れる人も多い年代です。転職市場では20〜30代を積極的に採用する傾向が強いため、40代で未経験の職種に採用されるハードルは高いでしょう。

しかし、自分の強みの洗い出しや企業が求めている人材をリサーチすることで、40代未経験でも採用されるチャンスはあります。これまで培ってきたスキルを洗い出し、未経験でも活かせる部分があれば、職務経歴書や面接時にアピールすることが重要です。

未経験の場合、自ら進んで仕事を覚えていく姿勢も見せることで、採用される確率も上げられるでしょう。

40代で未経験の仕事に就くメリット・デメリット

40代で未経験の仕事につく場合、メリットやデメリットが生じることを把握する必要があります。メリット・デメリットがわかっていないと、未経験の仕事をする目的を見失ったり、イメージとギャップが生じたりしてしまいます。

ここではメリット・デメリットについて詳しく解説しますので、未経験の仕事に挑戦するかどうかの判断材料にしましょう。

40代で未経験の仕事に就職・転職するメリット

40代で未経験の仕事に就いた場合のメリットは以下の3点です。

  • 40代前半ならキャリアを再構築できる可能性がある
  • 業界によっては「若手」とされることもある
  • やりたい仕事につくことができる

40代は戦力として十分活躍できる年代です。以下でメリットについて詳しく解説しますので、参考にしてください。

40代前半ならキャリアを再構築できる可能性がある

人生100年時代と言われている中で、40代はキャリアとしてはまだ中盤に差し掛かった段階です。これまで培ってきた経験を活かしながら、新しいスキルを身につけて未経験の職種にチャレンジしても遅くありません。
三重県が調査した県内の正社員の平均年齢は、男性が42.8歳、女性が41.1歳でした。業界別でも、ほとんどの業界で正社員の平均年齢が40代となっています。

40代はでまだまだ必要とされる年代なので、自分ができることは何かを明確にし、企業にアピールする姿勢が大切です。

業界によっては「若手」とされることもある

上場企業でも平均年齢が高い企業があり、最も平均年齢が高い企業で63歳となっています。 40代はまだまだ高齢の枠には入らず、若手として扱われる可能性も十分あるでしょう。

地方の中小企業では、少子高齢化による従業員の高年齢化が今後進んでいく可能性もあります。労働人口の減少も懸念される中で、転職市場において40代は足かせにならずに需要が増えていくでしょう。

やりたい職業に就くことができる

40代はまだ人生の半ばに差しかかった段階で、この先も長い人生が待っています。やりたい仕事があっても、一歩を踏み出せずに現状にとどまっていては、チャレンジの機会を失ってしまいます。

自分の中でやりたい仕事に就く可能性はあるので、40代だからと諦めずに飛び込む勇気も大切です。本気でやりたい仕事が見つかったら、自分自身を変えるチャンスと捉え、結果を気にせずに挑戦してみましょう。

40代で未経験の仕事に就職・転職するデメリット

40代で未経験の仕事への就職・転職にはデメリットも伴います。主なデメリットは以下の3点です。

  • 就職・転職活動が長引く可能性がある
  • 即戦力を求められる
  • 転職の場合、給料が大幅に下がってしまうこともある

以下でデメリットについて詳しく解説します。未経験の仕事を探す際は、上記のデメリットも把握しておく必要があるので、しっかり頭に入れましょう。

就職・転職活動が長引く可能性がある

企業は長期的なキャリアを見据えて求人を出していることが多いため、20〜30代の人材を募集しているケースがほとんどです。40代は前職でのやり方に固執する傾向があり、転職先のやり方に柔軟に対応しにくいと判断される点が、採用されにくい理由です。

令和3年雇用動向調査結果の年齢別入職者の割合は、男女とも20〜30代に比べて40代の入職率は下回っています。 未経験の仕事に転職する場合は、転職活動が長期化することも覚悟しましょう。

即戦力を求められる

40代に対しては若手社員をまとめるマネジメント力を求めているため、未経験者よりも経験者を優先して採用する傾向にあります。未経験者を採用すると、業務について1から教える必要があります。そのため、会社に貢献できるだけのスキルが身につくまでに時間を要してしまうでしょう。

20〜30代に関しては、将来的に会社を背負う人材になってほしいと期待を込めて採用をします。40代が未経験での転職を目指すには、前職でのスキルがどのくらい活かせるかが重要です。

転職の場合、給料が大幅に下がってしまうこともある

未経験の職種に転職する場合、収入が前職よりも下がる可能性が大きいでしょう。収入はこれまで培ってきたスキルを評価して反映されることが多いため、未経験での転職では高い評価は得られません。

前職と同額かそれ以上の収入を求めてしまうと、求人数が減ってしまうため、ある程度の収入の低下は覚悟する必要があるでしょう。

未経験の就職・転職を成功させる5つのコツ

40代が未経験の仕事に就職・転職するには、以下の5つのコツを把握することが重要です。

  • 前向きな気持ちで面接官にアピールする
  • 自分の価値を客観的に判断する
  • 職種や収入にこだわりすぎない
  • 就職・転職希望先の方針や業務内容を調べる
  • 40代未経験者に求められるスキルや資格を調べる

上記のコツを実践することで、未経験の職種でも採用される確率が上がりますので、ぜひご覧ください。

前向きな気持ちで面接官にアピールする

不安な気持ちを抱いたままで面接に望んでしまうと、面接官にネガティブな印象を持たれやすくなってしまいます。面接を受ける際は、自信を持って積極的に仕事に取り組む姿勢を見せることが重要です。

やる気だけではなく、やるべき事を客観的に判断しながら仕事ができることもアピールすると良いでしょう。前職とは異なる環境でも謙虚な気持ちを持って仕事を覚えていき、真面目に取り組む点も訴求できれば、採用に近づけられます。

自分の価値を客観的に判断する

転職活動をする際は、自分の市場価値がどのくらいあるのかを客観的に分析する必要があります。得意な点や不得意な点を洗い出し、転職先を選んでいきましょう。

自己分析を行うと、面接の際に得意な点をしっかりアピールできるほか、不得意な点にはどのようにカバーできるかを伝えられます。自分がこれまで積み上げてきたスキルや経験、長所短所を小さなことでも良いので思いつくだけリストアップしてみましょう。頭の中だけで考えている以上に、アピールポイントを洗い出せます。

職種や収入にこだわりすぎない

転職活動の際に、自分のやりたい職種や収入にこだわりすぎてしまうと、採用側にマイナスの印象を持たれてしまいます。自分の中で求めるものに優先順位をつけることで、転職先の幅が広がります。

転職先の候補をいくつかリストアップし、どの部分が妥協できるのかを見つけていくと、入社後のギャップも抑えられるでしょう。

就職・転職希望先の方針や業務内容を調べる

志望する企業が見つかったら、企業のホームページや転職サイトなどで、求めている人材や、業務内容などをリサーチしましょう。企業が求めている人物像が明確になるほか、採用するにあたってどのような点を重視しているのかがわかります。

リサーチしたことを面接時の話に盛り込むことで、面接官に「会社のことをしっかり調べてきている」と好意的に受け取ってくれるでしょう。

40代未経験者に求められるスキルや資格を調べる

40代で未経験でも、これまでに取得してきた資格やスキルが活かされることも考えられます。活用できそうなスキルや資格を持っている場合、面接でアピールすることで採用率を上げられるチャンスが生まれます。

採用後も仕事に必要な資格を取得することもあるため、面接では積極的に取得する姿勢を見せることも重要です。どのような資格が必要か調べたうえで面接に臨むと、仕事への意欲のアピールにもつながります。

40代未経験におすすめの職業

ここでは、40代未経験でもおすすめできる職業を男女別に紹介します。40代でも挑戦できる仕事はさまざまあるので、少しでも気になった職業があったら、情報収集から始めてみましょう。

男性におすすめの職業

40代の男性におすすめの職業は以下の5種類です。

  • 介護職
  • 警備員
  • 運転手
  • 工場の作業員
  • 配達員

職業によっては、人手不足で採用のハードルが低いものもあります。どの職業も40代でも十分活躍できるので、ぜひ参考にしてください。

介護職

介護職は、少子高齢化が進んでいる中で需要が増していながらも人手不足が続いているため、未経験でも採用されやすい職業です。高齢者の食事や入浴のお手伝い、送り迎えのドライバーなど仕事の内容もさまざまです。

無資格でも介護の仕事に就けますが、入社後は「介護職初任者研修」を受ける場合がほとんどです。介護福祉士やケアマネジャーなどの資格も豊富にあるため、働きながら資格を取得しスキルアップも図れるでしょう。

人と接することが好きな人や気配りができる人、コミュニケーションを苦にしない人が介護士に適しています。介護職で経験を積むと、家族の介護が必要になった際も経験を活かせる点が介護職のメリットの一つです。

警備員

警備員は、学校やショッピングセンターなどの施設を巡回し、不審な人物や不審物がないか確認を行う仕事です。警備員は日勤だけでなく夜勤シフトもあるため、夜勤手当によって給与を稼ぐことも可能です、

主に一人で業務を進めるため、コミュニケーションが苦手な人や一人で黙々と仕事をしたい人に向いています。警備の仕事は主に以下の4種類に分けられます。

  • 施設警備を担当する1号警備
  • 交通誘導をメインとする2号警備
  • 輸送物の警備をする3号警備
  • 要人警備をする4号警備

警備員の実務経験を重ねることで、取得できる資格が増えます。資格の取得により、現場責任者や警備員指導教育責任者へのキャリアアップも可能です。警備員を指導する立場を目指したい場合は、積極的に資格取得を目指す必要があります。

運転手

運転手の種類はさまざまありますが、ここではトラック運転手とタクシー運転手について紹介します。

トラック運転手はトラックに搬入した荷物を運ぶ仕事ですが、仕事内容はさまざまです。引っ越しの荷物を搬入し引っ越し先まで運ぶほか、長距離輸送や宅配便、ルート配送もトラック運転手の仕事とされています。

タクシー運転手は、お客さまを目的地まで安全に運ぶことが主な仕事です。運転だけでなく、運転前の点検作業や洗車も仕事の一つです。

工場の作業員

工場の作業員も未経験でも転職ができる仕事の一つです。食品や金属加工などさまざまなものを扱っており、仕事内容も設備のオペレーションや製品の検品、箱詰め作業など多岐に渡ります。

工場勤務は黙々と作業することが好きな人や、機械の操作が好きな人など作業内容によって向いている人が変わります。体力が必要な作業もあるため、体力に自信がある人も工場勤務に向いているでしょう。

専門的な仕事の場合は、必要な資格を持っていることが採用の条件となる場合もあります。しかし、ライン作業がメインの場合は特に資格がなくても採用されるケースも多くあります。

配達員

配達員は、運送会社に集められている荷物を車に搬入し、届け先に運ぶのが主な仕事です。一般家庭に運ぶものから、特定の企業へ荷物を運ぶルート配送も配達員の仕事です。

荷物を運んでいる時は1人での作業がほとんどです。しかし、運送会社で作業をしている時や届け先に荷物を届ける際はコミュニケーションをとる必要があります。そのため、ある程度のコミュニケーション能力を持っている人が向いているでしょう。

配達員には学歴や職歴を問わないケースが多いため、未経験でも採用されやすい業種です。運転免許を持っていれば配達業務ができるため、責任を持って荷物を届けられる人であれば問題なく勤められます。

女性におすすめの職業

40代の女性におすすめの職業は以下の5種類です。

  • 保険営業
  • 販売員
  • セラピスト・マッサージ師
  • 接客業
  • 事務職

女性の職業には、男性にはできないものも含まれています。以下で各職業について詳しく解説しているので、参考にしてください。

保険営業

保険営業は、お客さまへ保険商品を提案し、加入のお手伝いをすることが主な仕事です。お客さまから話を聞き、どのような保険が適しているのかを選ぶことが必要になります。

過去に営業経験がある場合や関連する資格を持っていれば採用されやすくなりますが、未経験でも転職できる可能性があります。入社に必要な資格もありません。

お客さまから話を伺って商品を提案する仕事なので、話を聞くことが好きな人や初対面でも打ち解けられる人に向いています。

販売員

販売員はお客さまに商品を販売することが主な仕事で、企業や一般家庭を訪問して商品を届ける仕事です。「センター」と呼ばれる拠点へ出勤し、訪問場所を確認した後は自転車もしくは三輪バイクに商品を乗せて配達します。

お客さまを相手に行う仕事のため、コミュニケーション能力が求められるほか、清潔感も重要になるでしょう。

セラピスト・マッサージ師

セラピストやマッサージ師には多くの種類があり、ここではアロマテラピーやリフレクソロジーについて紹介します。

アロマテラピーとは、植物から抽出した精油(エッセンシャルオイル)を使った自然療法です。精油の香りによって自律神経を整え、心と体をリラックスさせる効果があります。リフレクソロジーとは、足の裏や甲、ふくらはぎに存在する「反射区」と呼ばれる部分を刺激する手法です。血行やリンパの流れを促して老廃物を排出させます。

セラピストやマッサージ師は、どちらも対話を通じてお客さまの悩みや不安を引き出すことが必要です。そのため、コミュニケーション能力がある人に向いている仕事といえるでしょう。

接客業

接客業には飲食店やスーパーなどの小売店、ホテルのスタッフなどさまざまな種類があります。受付や販売、案内業務などお客さまとのやり取りがメインの仕事です。ほかには、レジでの会計業務や店内の片付けなども接客業の仕事に含まれます。

お客さまと接するため、コミュニケーション力が求められます。お客さまに対して丁寧に接するほか、笑顔で接客するなどお客さまに寄り添った対応も必要になるでしょう。

接客業には必要な資格はなく、人柄が重視されるケースがあるため、未経験でも十分に転職できるチャンスはあります。これまでの人生で培ってきた経験が活かされる機会もあるため、興味がある場合は積極的に求人に応募してみましょう。

事務職

事務職は女性に人気の職業で、転職サイトでも多くの求人が出ています。事務職の仕事内容は、書類の作成やデータ入力、電話対応など多くの業務をこなします。一言で事務と言っても一般事務や学校事務、医療事務などがあり、企業において重要なポジションです。

書類作成やデータ入力など正確さが求められるほか、来客があった際は飲み物や書類の用意をする場面があります。そのため、一般的なビジネスマナーやコミュニケーション力が求められます。

未経験OKの求人も多く、過去の実務経験を問わない企業もあるため、採用のハードルは低いでしょう。しかし、無資格でも事務職の仕事はできますが、多くの作業をこなす必要があります。求人に応募する前に事務職の仕事内容についてリサーチすると、入社後のギャップも少なくなるでしょう。

まとめ

人生100年時代と言われている中で、40代はまだキャリアの半ばに差しかかったばかりです。平均年齢が高い企業では40代は若手と扱われることもあるため、やりたい職業を見つけた際は積極的にチャレンジしましょう。

40代で就職・転職する際に注意すべき点は、就職・転職活動が長引く恐れがある点です。転職市場では20〜30代の採用が多いため、マネジメント力を求められる40代は長期戦を強いられることも覚悟しなければなりません。

しかし、今後労働人口の減少が進むと、40代への需要の高まりも期待できるため、諦めずに転職活動を行う姿勢が大切です。やりたい仕事が見つかった際は、これまでのスキルを洗い出して失敗を恐れず一歩を踏み出してみましょう。

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